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テクニカルレポート
2018.12.21
0603サイズ以下の微細部品の信頼性確保と不具合事例
(一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター

 

5.最後に

 

 このような不具合の種を早期発見し、納入仕様書などに盛り込むなどを行い、部品採用前にあらゆる懸念点を排除しておくことは重要である。つまり、初期品質の解析が重要なのだ。

 これまで本誌に投稿した記事にもあったように、視点を変えれば「あらゆる課題」は必ず見つかるものである。今回の記事が、種々の課題に取り組む一助となれば幸いである。

 

 筆者は現在、コンサルティングを中心(改善や技術専門家としての講師や執筆)とし、受託で試験や分析・解析の業務を行っている。何か相談があれば、当社のホームページから気軽に相談いただきたい。

 以前にも投稿した内容であるが、「対象のサイズが変わるという事は、レベルが変わる」 の事例を別の角度で紹介したい。

 会社には無駄な会議というものがたしかに存在する。これは視点を変えれば、ものすごく大きいことなのだ。仮に、毎週2時間の無駄な会議があるとして、その会議による無駄を数値化してみると…

 

 無駄な会議:2時間/週の仕事時間:40時間(8時間×5日)=5%

 

 となる。5%だ。この5%は、大きいのか? それとも小さいのか??

 実は、この「5%」は小さいようで大きな数字である。たとえば、営業部門で売上が前年比5%もダウンすると大問題になる。工場の生産性が5%も下がったとなると、原因究明に大騒ぎになる。いっぽう、デスクワークの仕事で、「週に2時間」の無駄に対し、そこまで真剣に捉えている人はほぼ皆無だ。

 大きな損失を回避するために、一時的なコストの増加というのは、必要なことであると筆者は考える。今回紹介したような、技術検討に要するコストや工数もそうであるし、当社にコンサル相談されるコストや工数も同様だと考える。

 品質を向上していけば、当然だが品質コストは下がっていくことになる。

 重要なのは、そのコスト増加を一時的なものとし、未来のコストダウンに繋げて考えることである。

会社名
(一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター
所在地