1.はじめに
スマートフォンやタブレット向け、大容量の高速信号伝送を必要とする電子機器が多くなり続けており、この流れは今後も同様であると予想される。
実装においては、電子部品の実装スペースの確保、微細な部品を搭載する為の精度(特にくり返し精度)の確保が最も大きな課題となってきており、機械性能を向上させる事はもちろんの事、品質を正しく判定するための観察技術や、品質管理技術の重要性も増してきた。
部品電極相互間の最短距離接続の必要性は今後も増していくと考えられており、電子部品構造を変えて、これらの要求に応えようとする動きが活発化しつつある。
しかし電子部品メーカーの対応や展望は、これらの電子部品がより多く使用される製品、すなわちスマートフォンやタブレットなどの分野への注力を行っており、これまで使用され続けており今後も使用される部品サイズ(1005、1608サイズなど)の確保が困難な状況が続いている。
特にチップ部品においては、0603サイズ以下の使用の必要性が出てきており、これには選択の余地が無い状況にある。
ある部品メーカーでは1005や1608サイズの製造を取りやめる理由として、
「現在需要の多いセラコン製造ラインのキャパを確保するため」
としているが、これまで1005を1つ搭載していたパターンにおいて、1005が入手できないため、0603を使用せざるをえないことになるわけだが、セラコンの容量から考えると、
『1005であれば1つで済んだ信号ラインが、0603に変更する事で3つ搭載しなければならない』
ことになる。
同じ部品メーカーからの供給で考えた場合、(種々の要因は省くが)1つの供給をやめて3つの供給を受けることになる。上述した製造キャパの理由と背反する内容ではないだろうか!?
とはいえ、我々実装を行う立場でいえば、これまで使用してきた1608や1005サイズの供給を、これまで通りに受け続けることは困難であり、本来の目的としては必要ではないものの微細部品を使用せざるを得ない環境にある。
多くの企業では現在、このような微細部品への代替に伴う評価を、急務として行っているが
?入手性
?価格
?簡単な部品評価と実装評価
(規定の信頼性試験をクリアするか?否か?のみの評価)
で、部品採用を行ってしまうと、後々、大変な市場問題となり兼ねない。
そこで今回の記事では、微細部品であるがゆえに行っておかなければならない事柄や、安易に採用を行わないために確認しておかなければならない事例などを紹介する。
なお、ここで紹介する事例については現在進行形で評価を行っており、日進月歩で新たな課題や不具合に繋がる事例が見つかっている。
特に本件についての課題が急務であり、評価に困っている企業においては当社ホームページより、お問い合わせいただきたい(1)。
<参考URL>
(1) https://www.soldering-tec.com
- 会社名
- (一社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリングテクノロジセンター
- 所在地
-
真空リフロー、N2リフロー、エアリフローのことなら、エイテックテクトロン(株)にお任せください。フラックスレス真空リフロー装置販売開始!エイテックテクトロン株式会社
-
アレムコの導電性/熱伝導性接着剤,コーティング材,グリースのことなら(株)エス・エス・アイ株式会社エス・エスアイ
-
独自の加工技術とノウハウで様々な材料にチャレンジ 〜色々なアイデアを生み出して研究者をサポート〜 ムソー工業株式会社 代表取締役 尾針 徹治 氏Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
-
SEMICON Japan 2023 2023年12月13日(水)〜15日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON Japan 2023が開催された。Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社