
④『YRシリーズ』のデュアルレーン生産ライン紹介
そもそもデュアルレーンはどの様なものなのかということを理解する上で、デュアルレーンのメリットを以下に記述する。
① 装置1ラインに2本の搬送コンベアを搭載することで2ライン化し、面積生産性が向上
② デュアルレーンを利用して基板の先行面・後行面を1ラインで生産することで、仕掛品の最小化を図ることができる(図7)

図7 デュアルレーン 異機種生産イメージ
上記①については、デュアルレーンとはいえ実装ヘッドの数が増えるわけではないので、単純にシングルレーンの2倍の生産量とはならないが、1台で複数ヘッドをもつ2ヘッドや4ヘッドの実装機などで発生しうる相互のヘッド干渉待ちロスの低減や、基板搬送レーンが2本あることで基板搬送ロスを低減できるなどの効果により高効率な生産が可能となる。
また、当社のデュアルレーンマウンタでは様々な生産モードに対応することができるため、お客様の生産形態に合わせた運用が可能となる。生産モードとしては大きく分けて3方式が上げられる(図8)。

図8 デュアルレーン 各生産モード特徴
まず、手前側と奥側のレーンで各々のヘッドで部品搭載する「並行実装モード」。これはヘッド干渉なしで生産可能となっているため、1ビームマウンタ2台分に近い能力を出すことが可能となる。
次に手前側のレーンと奥側のレーンを、2つのヘッドで交互に部品搭載していく「交互実装モード」。片方のレーンで部品搭載している間に、もう片方のレーンの基板搬送を完了させることができるため、搬送ロスのゼロ化を図ることができる。ラインサイクルタイムが短い場合、搬送ロスの影響度は大きくなるので、この実装モードが有効となる。
最後に、片方のヘッドが逆側レーンを助ける形で部品を搭載する「乗り入れ実装モード」。
これは、例えばA面とB面で搭載点数のバランスが悪い場合、これを平準化することでトータルの生産効率を上げることができる。
これらの実装モードを1つの生産ラインの中で組み合わせることも可能で、たとえばチップ中心の部分は並行実装で生産性を優先し、異型部品が多いところは大型フィーダのためにスロット数確保が必要になるため、フィーダを前後に最適配分して交互実装で対応するなど、生産形態に合わせてフレキシブルに対応可能となる(図9)。

図9 デュアルレーン 組合せ運用ラインの例
なお、前項で紹介した『YRシリーズ』の『YRP10』、『YRM20DL』、『YRi-V』はすべてデュアルレーン生産に対応しており、『YRシリーズ』でのフルデュアルレーン生産ラインの構築が可能となることで、お客様の様々なニーズに対応できる(写真5)。

写真5 YRシリーズによる最新デュアルレーンライン
- 会社名
- ヤマハ発動機(株)
- 所在地
- 浜松市北区豊岡町127

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