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テクニカルレポート
2023.12.26
新世代『YRシリーズ』完成で更に進化するヤマハ「1 STOP SMART SOLUTION」
ヤマハ発動機(株)
織田 健太郎

①はじめに

コロナ禍の混乱も大分落ち着き「Postコロナ」の時代になったが、このコロナ禍がもたらした副産物として、リモートワークの定着によるネットワーク関連機器など、電子基板の生産数増加は続いている。

また、生産数増加だけでは無く、近年では技術の進化が著しい自動運転関連製品では、品質への要求も高まってきている。

これら生産数の増加や品質向上などの市場要求に対応することがSMT生産工程にも強く求められており、高効率で高品質なSMT関連機器が必要となる。しかしながら、まだ世界中で続く紛争や中国の景気低迷などの影響で、投資マインドが活況とは言えない今の局面では、真に投資効果の高い製品であることが重要視される。

そこで、当社が提唱するコンセプト「1 STOP SMART SOLUTION」(図1)を通じて、これらの課題へのソリューションについて解説する。

図1 『1 STOP SMART SOLUTION』SMT工場イメージ

 

②「1 STOP SMART SOLUTION(ワンストップスマートソリューション)」とは

当社では、数年前より各種展示会などでも「1 STOP SMART SOLUTION」というコンセプトを提示している。「1 STOP(ワンストップ)」という言葉は、「1か所で用事が完結できる」という意味になるが、当社が提唱している「1 STOP SMART SOLUTION」は、SMT生産ラインに必要な主要設備を全てラインナップする唯一のメーカーであるヤマハ発動機だからこそ実現出来たコンセプトであり、“1ブランド” でSMT生産ラインを構築することで、装置間連携を中心としたシナジー効果を最大限に活用し、お客様にさらなる高効率かつ高品質な生産を提供していきたいという当社の強い想いを表現している。

この「1 STOP SMART SOLUTION」コンセプトにより提供する価値には以下のような例がある。

 

① SMT主要装置のほとんどをラインナップする実装機メーカーとして、装置個々でも業界トップレベルの性能を有する装置同士が、ブラックボックスの無い高度な連携ができることで、生産ライン全体の更なる高付加価値を提供する

 

② データの互換性や各装置のGUIが統一されていることによる、オペレーション効率の飛躍的な向上

 

③ 営業やサービスなどに関する窓口が当社に集約されることによる問い合わせの手間の簡素化

 

この「1 STOP SMART SOLUTION」コンセプトのさらなる進化を具現化した新世代プラットフォームである『YRシリーズ』にて、プリンタ、マウンタ、AOIのすべてを新開発。また、これら『YRシリーズ』についてはシングルレーンのみならずデュアルレーン生産にも対応しており、お客様の多様な生産形態に対応可能となっている。

会社名
ヤマハ発動機(株)
所在地
浜松市北区豊岡町127