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テクニカルレポート
2014.10.31
製造現場を効率化させる プログラマブルコントローラ 『FP7』
パナソニック デバイスSUNX(株)

5.⑤メンテナンスを『省』

  製造現場の環境が変わり、『製造装置は国内で開発し、装置の稼動は海外で』という運用ケースが増えている。装置の稼動開始後は、手元に装置がないことも多く、さらにメンテナンスは海外現地に任せ、国内では付加価値のある次期製造装置を開発したい要望がある。製造装置のメンテナンスは、時にプログラムの改良が必要な場合もあり、海外現地で変更をする。プログラムを理解しやすくするためにコメントを付加するが、日本でプログラミングした際は、日本語のコメントを付加する。
 しかし、メンテナンスを海外で行ない、なおかつプログラムの改善が必要な場合、日本語のコメントは現地担当者には読めない。このような場合の対策として、プログラムのコメントを3種類付加できるようにした。従来では、コメントは1種類のみの対応のため、現地の言語に切り替えるためにはコメントのみを変更したプログラムの作成が必要であり、プログラムのバージョンアップ時にコメントのみを変更したプログラムのバージョンアップを忘れるなど、運用上不都合があった。本製品では、たとえば日本語のコメント、英語のコメント、中国語のコメントを付加しておき、タブの切り換えで最適なコメントを選択できるようにした(写真6)。

写真6

  プログラマブルコントローラは入力機器、出力機器が接続されて装置を構成する。装置のメンテナンスはプログラムだけでなく、接続された機器の交換も必要となる。本製品では、新たに接続された機器の接点ON回数、ON時間ロギング、稼動アワーメータに対応した。接点ON回数、ON時間ロギングはプログラムで指定した接点の累積ON回数、秒単位の累積ON時間を計測する。たとえば、外部に接続された複数個のリレーのそれぞれのON回数を見える化することにより、先に交換すべきリレーを知ることができる。また、リレーが故障した場合に、過去に何回のONが行われたのか故障要因の分析にも役立つ。ON時間は、特にモータ駆動など動作状態を継続している時間でメンテナンスが必要な機器に向く機能である。モータの場合軸の磨耗による交換を行なうが、回転時間が目安となるため、稼働時間計測が必要である(写真7)。

写真7

 

会社名
パナソニック デバイスSUNX(株)
所在地