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テクニカルレポート
2024.02.19
第4回 実装・組立プロセス技術展2023

 アルファーデザイン(株)の1番目のブースでは、実装工程でもっとも「3K」な工程であるといわれる、「防湿剤塗布工程」についての、手塗り工程の品質改善から高精度塗布インラインまで同社が展開する製品ラインアップを紹介していた。

エントリーモデルの基板防湿材塗布装置『DCF-605PU』(写真18)は、専用塗布アプリ「ACRC」で簡単にプログラム作成できる製品。小ロット生産の刷毛/スプレー塗布作業からの改善に貢献し、同形状基板だけでなく異形状基板も複数枚の一括塗布が行え、広幅塗布と細幅塗布の専用ノズル2種から使い分けができる。

写真18 基板防湿材塗布装置『DCF-605PU』

 

 アントム(株)のブースでは、搬送タイプの急速乾燥炉『ELNASシリーズ』を紹介していた。

本製品は、Humi sealなど防湿剤の自然乾燥時間を大幅短縮可能な装置(最短1分で指触乾燥)で、開口上下クリアランス100mmなので背高対象物の乾燥にも対応。出入口の排気ダクトによって、溶剤特有の臭気を回収し抑制するため、現場の環境改善にも貢献する。熱風と遠赤外線のメリットを掛け合わせたハイブリット加熱方式を採用。樹脂系の溶剤に最適な加熱方式であり、かつ、風量を抑えることによって塗布した溶剤の劣化や飛散、表面波打ちを抑制することが可能で、遠赤外線加熱も、樹脂やプラスチックなど、相性の良い溶剤の乾燥/硬化に最適である。消費電力を抑えたエコモデルなので、電気代の大幅な削減も実現するのも大きな特徴となっている。展示されていた『ELNAS-250』(写真19)は、加熱ゾーン数:5、最大搬送幅:250mm、となっている。

写真19 急速乾燥炉『ELNAS-250』

 

 アルファーデザイン(株)の2番目のブースでは、半自動部品挿入機『Board-Packer AMM』を紹介していた(写真20)。

あらかじめプログラムされた挿入順序に合わせて部品の出庫と挿入位置を指示してくれる製品で、長いリードのまま手挿入が可能なので、挿入のプリカット作業を削減。現状の手挿入と同様の、バラ部品、梱包形態で対応するため、部品コストを上げることがない。また、挿入後、リードカットクリンチを行うため、部品の浮き、倒れをなくすことが可能で、はんだ槽工程時の倒れ、浮き防止に貢献する。

写真20 半自動部品挿入機『Board-Packer AMM』

 

 (株)弘輝テックでは、インラインセレクティブはんだ付けシリーズの、モジュール型インラインタイプ『SELBOⅡ』を紹介していた(写真21)。

量産/自動化に対応し、混流生産が可能な製品群で、多彩なノズル選択によってタクトの短縮を実現する。ドット式エアロジェットスプレー仕様の『SELBO Ⅱ-SJ』スプレーモジュールや、霧化圧式二流体スプレーである『SELBO Ⅱ-S』スプレーモジュール、カーボンランプ式予熱ヒータの『SELBO Ⅱ-H』予熱モジュール、丸ノズル&角型ノズル噴流式はんだ槽16kgの『SELBO Ⅱ-D』などが揃い、オプションで、はんだ自動供給器、フラクサ流量計も用意されている。バーコードQRコード管理、あるいは基板レイアウト画像認識による自動段替えと搬送用同一フレーム治具を使用することで、多品種小ロットの混流生産が可能。ノズル自動クリーニング機構を有しているのも特徴である。

写真21 モジュール型インラインタイプ『SELBOⅡ』に関する展示

 

 マランツエレクトロニクス(株)の2番目のブースでは、下面3D検査装置『X02WB-350』を展示していた(写真22)。

ディップ検査に特化した、自立型オフラインの下面フル3D検査装置で、ノイズの少ない3D画像を取得し、安定した検査を実現。①フィレット体積を計測し、はんだ過多/過少の検出、②PIN測長による、PIN高さ不良(つの/部品浮き)の検出、③検査で得られた結果をデータベースへ保存し、画像確認が行えるトレーサビリティソフト「キャッチシステム」(オプション)に対応、などの特徴を有している。カメラは9メガピクセル、レンズはテレセントリックレンズを採用し、視野範囲は60.2×60.2mm(19.6μ)、照明は白色照明(3D専用照明)、となっている。

写真22 下面3D検査装置『X02WB-350』

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地