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テクニカルレポート
2024.02.19
第4回 実装・組立プロセス技術展2023

 (株)日立技研のブースでは、ポカヨケ機能の搭載によってヒューマンエラーの防止を実現する目視検査支援機『Neoview』シリーズを紹介していた(写真7)。

これは、独自のダブルカメラ方式によって繊細な不良も真上と斜めから自在に観察/検査できる製品で、拡大表示も可能。また、NG個所をリアルな画像をリアルな画像で表示し、トレーサビリティも保証。AOI検査の再チェックでの見逃し防止に対応するもので、ポカヨケ機能により、「NG基板のラック入れ違い」や、「基板ID読み込み後の、別基板混入」といったヒューマンエラーを防ぐことができる。なお、ポカヨケ機能のカスタマイズも可能で、現場で困っているポカミスがある場合は、相談に応じてくれるという。また、検査に必要な情報が画面に一覧されるので検査に集中でき、かつ、誰でも同じ画像を見ての検査が可能であるので、検査個所の見忘れがなく、検査員のばらつきも防止できる。同シリーズの『NVS500DM』(写真7左)は500万画素、『NVS400LM2』(写真7右)はインラインタイプとなっている。

写真7 目視検査支援機『Neoview NVS500DM』(左)

 

メイショウ(株)では、5Gインフラ系基板対応リワーク装置『MS9000XL 大型基板用』を展示(写真8)。 次世代サーバや基地局向けの大型基板に対応する装置で、対応基板サイズは650×700mm、対象部品サイズは□5〜150(0402〜オプション)。独自開発のITTSⅡ(自動温度追尾システム)により、部品取り外し作業を行いながら同時に基板の温度プロファイル取得が可能。推奨温度プロファイルを入力するだけで、面倒なプロファイル作成が15分ほどで完成し、作業時間の短縮に貢献する。また、トップヒータは、標準装備のホットエア方式に加えて、オプションでIRヒータユニットの取り付けが可能。加熱方式の切り替えによってそれぞれの部品に最適なリワーク作業を行うことができる。

この他、部品実装前のはんだペースト印刷もリワーク時の部品再生も1台で簡単に行うことができる『リボコン RBCシリーズ』も展示。ワンタッチ位置決め機構や、便利な各種専用ツールを標準装備していること、など特徴が多い。

写真8 5Gインフラ系基板対応リワーク装置『MS9000XL 大型基板用』

 

 (有)イトウプリントのブースでは後工程の効率化を実現する、同社が製造販売する実装治具、メタルマスクを紹介していた(写真9)。

メタルマスクは、SMTでのはんだ不良の低減に後工程の負担軽減に貢献するという。そして今日のメタルマスクは、微細部品と大型部品が混在していることから、板厚コントロールが注目されている。同社では完璧に板厚がコントロールされたステップステンシルの提供を開始した。また、厚さ10mm のワンタッチフレームは、独自開発の中空フレームで、薄くても従来通りのテンションを得ることが可能。1/3のスペースで保管でき、セットもワンタッチで完了。工具も一切必要ない。さらに同社ではデータサポートとして、基板の歪みに合わせて補正したメタルマスクや、マウントデータの作成、DXデータ変換など、「かゆいところに手が届く」サービスを展開している。

写真9 イトウプリントのブース

 

 化研テック(株)では、同社が展開する、実装ラインの洗浄に関する各種製品を紹介していた(写真10)。

ディップパレット洗浄システム『パレットクリーナー PCLT』は、パレットを一度に最大15枚投入可能な装置で、パレットの他に治具の洗浄にも活用できる。排液時には石油缶をセットし、コックを開くだけなので手が汚れない。パレットに与えるダメージが少ないシャワー式を採用しており、同社の専用洗浄剤『パレクリン』と組み合わせて使用すれば、ディップに付着したフラックス汚れをさらに強力に除去してくれる。

低臭なリフロー炉 やに洗浄剤『ロックリン YD-99』は、リフロー炉および炉内のパーツのやに汚れの他、はんだ槽の搬送爪やキャリアパレットなどの洗浄用途にも適した製品で、洗浄方式の自由度が高い製品である。

写真10 化研テック(株)の展示

 

 (株)サヤカでは、インライン対応モデルで自動化対応型のルータ式基板分割機『SAM-CT34XJ』を展示(写真11)。

基板の供給/排出の自動化を前提とした、きめ細やかな仕様の製品で、カメラで基板を見ながら簡単にティーチングしてくれ、CADデータによる編集も可能。画像処理機能搭載(QRコード読み込みによる自動機種切り替え、認識マークにての位置補正、NG基板のスキップなど)で様々なモードを標準装備している他、ルータビット高さの自動段切り換えで、刃物の長寿命化も実現。実装後の基板を、低ストレス、かつ安全に切断することができ、移動速度の向上と3軸制御によって、高速かつ高精度に切断可能である。基板浮き検知センサと、刃物折れ/落下検知センサを標準装備しており、オプションとして自動ビットチェンジャ、トレーサビリティ、刃物径測定機能も用意されている。

ブースでは併せて、卓上タイプ(カメラ搭載)のルータ式基板分割機『SAM-CT23S』も展示。こちらはトレーサビリティを標準しており、エアレス、AC100V動作で様々な設置場所に対応する。

写真11 ルータ式基板分割機『SAM-CT34XJ』(左)と『SAM-CT23S』(右)

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地