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テクニカルレポート
2024.06.21
第13回 実装・組立プロセス技術展2024

 (株)ジャノメは、ねじ締め工程の自動化を容易に実現するねじ締め卓上ロボット『JR3000シリーズ』を紹介していた(写真11)。

本製品は、コストや設置スペース、システム設計など自動化の問題を解決するオールインワンパッケージとなっている製品。ドライバ/コントローラ/ドライバ取付板の「ドライバセット」、「卓上ロボット」、「ねじ供給機」が標準パッケージ。オプションとして、ねじ落下検知エア流量センサ、ねじ浮き検知高精度位置センサ、積層式表示灯、ライトカーテン、スイッチボックス、ツインテーブル、架台が用意されているので、様々なニーズに応えることができる。装置の特徴としては、本締め/仮締め/緩め/仮入れ/仮入れねじの本締めまで多様なねじ締め動作ができ、ねじの空転/ねじの有無/ねじ浮き/ねじ落下を検出する機能を備える。また、M1.0の極小ねじでも安定した品質が保て、ドライバの変更で深穴にも対応。ねじ締め専用ソフトウエアでねじの長さ、ピッチ、ドライバ回転数、ねじ締め位置を設定するだけの簡単操作なので、多品種少量生産にも向いている。ドライバはASG社製や日東工器社製をはじめ、他社製品にも対応している。

写真11 ねじ締め卓上ロボット『JR3000シリーズ』

 

 (株)東京測器研究所は、基板ストレスチェックサービスや電子回路基板用ひずみゲージ、次世代測定システムなどを紹介していた。

電子部品は製造工程で発生する機械的なひずみ、動作中の熱ひずみなどにより、トラブルが起きる可能性がある。同社では、ひずみゲージやボルト軸力計、ひずみ測定器などを使用し、基板トラブル解決に向けて信頼性の高い測定値による客観的なデータ解析を基に、トラブルに応じた提案を行っている。ブースでは新たな製品群のブランドとして展開している次世代測定システム『T-ZACCSシリーズ』のハイスペックモデル『T-ZACCS9』からデータロガ『TS-963』が展示されていた(写真12)。本製品は、T-ZACCS9の最上位モデルで、最速0.1秒での測定が可能。測定点数は内蔵測定ユニットで30点(測温機能付きゲージ使用時最大60点)、ボックスを接続することで最大1000点(測温機能付きゲージ使用時最大2000点)。また、ユーザーが任意で設定した演算式に測定値を代入した演算をリアルタイムで行う拡張演算機能も搭載。自動測定機能もあり、インターバル測定、コンパレータ測定はそれぞれ10系統あり、その他の自動測定と組み合わせて並列動作させることも可能となっている。

写真12 『T-ZACCS9』データロガ『TS-963』

 

 日本プラズマトリート(株)は、大気圧下でプラズマを発生させて高速インライン処理する大気圧プラズマ表面処理装置『Openair-Plasma』を紹介していた(写真13)。

本装置のメリットは、オゾンの発生がなく、安心して高速インライン処理ができること。特徴としては、マイクロレベルのコンタミや油分を分解する高い洗浄効果、濡れにくい基材でも表面を改質して親水性を著しく改善、圧縮空気以外にも窒素/アルゴン/混合ガスなどにも対応、パラメータ管理で再現性のある信頼性の高いプロセスの構築が可能、表面処理プロセスはVOC(揮発性有機化合物)レス/溶剤フリー、高速な乾式表面処理プロセスおよびオゾンレスなのでインラインプロセスに最適。100種類以上のノズルヘッドが用意されており基材の形状や様々なアプリケーションに対応している。

写真13大気圧プラズマ表面処理装置『Openair-Plasma』

 

 日置電機(株)は、実装基板の生産性を向上させるバッチタイプ検査装置『インサーキットテスタFA1220-02』を紹介していた(写真14)。

本製品は、電気検査により実装基板が良品と同様であることを保証する、省スペースのバッチタイプ検査装置。2Dコードを利用した自動段取りと検査結果トレース機能も備える。近年、モジュール化や部品の小型化により、部品の下で発生しているはんだの飛散などの不良、実装後の熱による断線などベアボードの不良、チップクラックなど部品の内部損傷、ROM書き込みと組み合わせなど外観検査では検出困難な事例が増えていることから、安心して実動試験やファンクション検査が行えるインサーキットテスタとのマルチ検査が注目されている。同社のインサーキットテスタは測定結果が国家標準にトレースできる仕様なので、信頼性の高い検査結果が提供される。

写真14 バッチタイプ検査装置『インサーキットテスタFA1220-02』

 

 (株)日立技研は、基板ハンドリングなしで目視検査ができ、離れた場所から遠隔操作が可能なインライン型検査機の目視検査支援機『Neoview Inline Type L』を紹介していた(写真15)。

本製品は、2台搭載してあるカメラで、目視では小さくて見えにくい部品を撮影し、上と斜めの角度から見た画像をモニタで確認することができる。基板に触れることなく目視検査が可能なので、基板ハンドリングによる破損を防げる。画像はボタンひとつで切り替えが可能な、誰でもすぐに使える装置となっている。また、自動外観検査装置が発見した不良個所はカメラが自動的に捉え、モニタに拡大表示。プログラムを組まなくてもすぐに検査を開始できる。検査結果はすべてPCに自動保存されるので、トレーサビリティを保証。自動アングル調整機能が搭載されており、不良項目ごとにカメラを設定すれば検査箇所の不良内容に合わせて最適なカメラ角度で画像が表示される。そのほか、マルチコントロール機能を導入することで遠隔操作や複数台の検査機をコントロールすることも可能となる。

写真15 目視検査支援機『Neoview Inline Type L』

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地