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テクニカルレポート
2019.01.11
均一な加熱とフラックスの滴下の抑制を実現した、 新リフローはんだ付け装置

 

5.炉体断熱ジャケットを採用

 次に、「⑬ 炉体断熱ジャケット」の採用について説明する。

 現在のリフロー炉の多くは、炉体外装に断熱材を取り付け、断熱ボードなどで固定されている。また、本体高温時については、外装に断熱材を処理する方法などが施されているものの、外装を断熱材で保護すると装置内の電装部品、センサなどが保温され、温度が高温になるためにそれらを破壊する原因となってしまう。

 本製品では、炉体本体に断熱材を装着してその断熱材を保持する機構を採用。マジックテープなどを使用した炉体を包み込むジャケットのような断熱保護材を装着する。この方式では炉体を包み込むため、電装部品、センサなどは雰囲気温度が下がって低温になるため、機器寿命の長期化が期待できる。また、ジャケット厚を増やすことも可能で、断熱効果も向上できる。

 

6.「生産時および待機時の電力消費量削減、窒素使用量削減」を実現

 次に、特徴の⑮として挙げた「生産時および待機時の電力消費量削減、窒素使用量削減」についてご紹介する。

 特殊ヒータによる遠赤加熱+温風加熱(既存のリフロー炉は噴出しノズルの表面温度は温風より低い温度)で、遠赤加熱を強く使用するため温風加熱の風速が遅くなる。

 既存のリフロー炉はピーク温度235℃で風速5m/secから8m/secが一般的であるが、『STAR-3312N』は風速2m/secから3m/secと弱い風速である。

 この仕様による省エネ以外の効果としては、

?風速が低いため基板上の部品が動きにくい

?風速が低いためフラックスの乾きが遅く、はんだぬれ性がよくなる

?風温より吹き出しノズルのほうが温度が高く遠赤効果によって加熱することができる

?微風による遠赤効果によりボイドの減少が見込める

などの点が挙げられる。

 

7.「⑯瞬間の停電に強い機構」について

 機器が停電と判断するかしないかの1秒ほどの停電時に既存リフロー炉の場合ヒータが停止し温風発生は不可能となり、はんだ付け不良が発生する場合がある。

 当方採用のノズル一体化ヒータの場合、ヒータノズルの蓄熱によりはんだ不良は起こりにくい構造である。

 

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
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