⑦質部品管理工程の自動化への道
参考までに、下記のようなステップで進めることでスムーズに自動化を実現する(図7)。

図7 自動化ステップ例(ステップを踏みながら自動化検討が可能)
7.1 ステップ1 : 初期導入への不安を解消するフェーズ
自動化に興味はあるものの、初期投資に対する不安を抱えるお客様に対しては、まず課題の共有とヒアリングを実施し、工場診断を行う。現在のオペレーションを維持したまま自動倉庫を導入した場合の効果をシミュレーションし、簡単に始められる導入プランをご提案することで、安心して第一歩を踏み出せる環境を整える。
7.2 ステップ2 : 運用を通じて効果を実感するフェーズ
実際にシステムをご使用いただく中で、作業効率や管理精度の向上を実感いただき、さらなる台数増設や運用範囲の拡大を検討するフェーズである。現場のニーズに応じて柔軟に対応し、段階的に自動化の範囲を広げていく。
7.3 ステップ3 : 部品受け入れ・搬送まで含めた本格的な自動化フェーズ
自動化のメリットを十分に理解いただいた上で、部品の受け入れや搬送工程まで含めたトータル自動化を実現するフェーズである。インカミングマテリアルステーションや搬送システムとの連携により、部品管理のさらなる効率化と省人化を図ることが可能となる。
このように、段階的な導入ステップを踏むことで、現場に無理なく自動化を浸透させ、持続可能な運用体制を構築することができる。
⑧おわりに
自動倉庫ISMシリーズは、従来自動化が難しかった部品管理工程を自動化し、迅速かつ柔軟な生産体制の構築を実現するマシンである。
これまで、当社は基板実装工場のお客様に向け、実装工程はもとより、部品管理工程、手挿入工程、検査工程など、製造現場の各種工程の課題にお客様とともに取り組み、工場全体の自動化を推進してきた。今後も、ISMシリーズでは部品管理工程のリーディングカンパニーとして、また、工場全体の自動化の課題を解決するビジネスパートナーを目指す。当社は、製品・サービスの提供を通じ、お客様の企業価値を向上するトータルソリューション企業として、お客様とともに事業価値向上に取り組んでいく所存である。
- 会社名
- JUKI(株)
- 所在地

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