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テクニカルレポート
2023.04.19
プリント配線板技術:世界の電子回路工業会/協会の現状
特定非営利活動法人 日本環境技術推進機構
青木 正光

⑪世界電子回路業界団体協議会

米国、日本、欧州、インド、中国、台湾、香港、韓国、タイなどにある電子回路基板工業会/協会と電子工業会で構成される上部団体に「世界電子回路業界団体協議会(WECC=Word Electronic Circuit Council)」があり、1998年に設立され、現在の構成団体は表8のようになる。

表8 世界電子回路業界団体連合の構成団体

 

WECCで電子回路基板の世界市場を取りまとめて公表している。この世界市場については、JPCAのホームページの会員サイト(http://jpca.jp/jpca-members/login/)にて毎年、秋頃にJPCA会員に公表している。

WECCの報告によると、世界での電子回路基板の国別の2021年の生産額の割合を示すと、中国(57.3%)、台湾(12.0%)、韓国(10.6%)、日本(7.8%)、北米(3.6%)、欧州(2.1%)の順になっている2)

この割合をアジア地区で集計してみると88%にもなり、アジアでの生産が集中していることである。特に中国での生産が多い。中国が世界の工場に位置付けされ、多くの企業が中国に進出して工場を建設した結果、中国での電子回路基板の生産が世界一となった。

 

以上、各国の電子回路関係の工業会/協会の実態について紹介した。参考になれば幸いである。

 

<参考資料>

1)青木正光「電子回路基板の黎明期を振り返る」、エレクロニクス実装技術、Vol.35       No.3 pp20〜pp25(2021)

2)WECC Global PCB Production Report for 2021

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特定非営利活動法人 日本環境技術推進機構
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