以下、観測項目毎に見て行くことにする。
2. 大気環境
平成30年、気候変動観測衛星(GCOM-C1)が、高度800km、周期101 分の太
陽同期準回帰軌道に投入された。
地球規模での大気や雪氷の状況を長期に継続観測し、気象予測や気候変動メカニズムを解明するためである。
積んでいる観測機器は、「可視・近赤外放射計(VNR)」と「赤外走査放射計(IRS)」で、広い波長域(380nm ~12μm)をカバーし、衛星直下で約1㎞~250mの空間分解能をもっている。地上からの反射光の波長によって何が観測されるかを図4に示す。
衛星重量2100kg、発生電力4000Wである。
「可視・近赤外放射計(VNR)」では、偏光観測2本と非偏光観測3本の鏡筒が搭載されており、図5は地上を走査する様子で、1150km 幅の画像を6000画素で撮影している。
受光素子はCCDイメージセンサで、6000画素、11ライン、画素サイズは13μm 角であり、多画素を加算して1 画素にするなどの信号処理を行う。
「赤外走査放射計(IRS)」は、1.05~12μmの6チャンネル放射計で、地上1400kmを観測する。入射光は、ダイクロイックミラーで短波長赤外を熱赤外に分光して検出器に導入される。
短波長赤外の検出はInGaAsの光起電力タイプで、熱赤外の検出はHgCdTe の光起電力タイプである。
ミクロン程度の微粒子であるエアロゾルの測定は、粒子の大きさで測定波長も異なり、陸では主に近紫外~可視、海洋上では赤~近赤外のチャンネルが利用される。
図6は、過去の観測衛星によるものだが、中国で発生した森林火災による煙が、日本の東北地方へ流れてきた様子を明瞭にとらえた写真である。
毎年、ゴビ砂漠からくる黄砂なども鮮明にとらえることができ、予報などに活用されている。
温室効果ガス観測のため打上げられた「いぶき2 号」は紫外線領域の観測センサを積んでおり、図7のように野焼きで発生した黒色炭素(すなわち煤)の明瞭なデータを撮ることに成功している。
- 会社名
- 厚木エレクトロニクス
- 所在地
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