3. 発電素子とアンテナの関係
1GWもの大電力の扱い方は重大な問題である。数億個の太陽光発電素子と同じ程度の数の送信用アンテナを背中合わせに貼り付ければ、それぞれ個別に扱う電力は極めて少なくなってまったく問題ない。ところが、図6-1のように、発電素子の表面が太陽を向かなくなってしまうと発生する電力が落ちてしまう。
この対策には2つの方法が考えられる。一つは、図2で示したように反射鏡を用いて常に太陽光がフルに発電素子に照射する方法である。この方法は、巨大な反射鏡を設置しなければならないと言う問題がある。
もう一つの方法は、図6-2のように発電素子と送電用アンテナを張り合わせず、その間の電力のやり取りは連結ワイヤで行う。
ただし、発電素子は毎日地球を1周するので、単なるワイヤではぐるぐる巻くことになってしまう。そこで、同図の右のようにスリップリングの使用が考えられる。巨大な電力を扱う長寿命のスリップリングの開発は課題である。
4. 資材の輸送方法
「試算ではSSPSの部品を打ち上げるロケットの回数として500回は必要とされ、現在の技術だと輸送費だけで5兆円かかる計算」と言われ、これでは商業ベースに載らない。
そこで筆者が勝手に計算すると、太陽光発電素子とアンテナを合計して重量が100g/m2にすることができれば、2.5×2.5km2で625トンとなり、1回で20トン運べる大型ロケットがあれば30回の打ち上げで済む。これなら商業ベースに乗る。
JAXAや民間企業は運搬コスト削減のため、SSPSシステム自体の軽量化に努力しておられるが、ロケットの方も民間企業の動きが活発で、火星に人を送る計画もあって、今後の進歩が期待される。
また、現在の計画では、宇宙でのシステムの組立をロボットで行うことが検討されている。
たしかに3万6千kmという高度は、国際宇宙ステーションの100倍の高度であり、月までの距離の約1/10である。したがって、組み立て作業者を送るのも、月へ人を送る程度の配慮が必要であり簡単ではない。この点も重要な課題と思われる。
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- 厚木エレクトロニクス
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