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スペシャルインタビュー
2022.07.01
様々なニーズから本当に必要とされるロボットづくりを目指す
〜ハードウエアからソフトウエアまで一貫して開発〜
株式会社 スマートロボティクス
取締役CTO 服部 秀男 氏

■現在進められているロボット事業についてお聞かせください

 

服部 : 現在は、まさに自社製品を立ち上げて軌道に乗せようとしている段階で、『Buildit Actuator』をはじめオリジナルロボットなどのPR活動を展開している状況です。

自社製品については、現状では人と協働可能な走行ロボットに力を入れています。特に、自動走行にはニーズがあると思いますし、当社では過去に開発したSLAM(スラム)式といってレーザ測域センサとカメラを使い周囲を見ながら地図を作成し、目的地を目指していくという自律走行のノウハウがあります(写真2)。また、過去に開発した協働自律走行ロボットでも、お客様の現場で活躍しており、好評をいただいているという実績があります。

写真2  SLAM式自動搬送機(AGV)

 

ただ、今までの協働自律走行ロボットは価格が高いイメージで、大企業の工場以外では、なかなか導入しづらい価格レンジにあると思われます。

勿論、そのような価格レンジになるのには理由があり、初期設定のプログラム費用といった導入コストが必要で、それが価格に反映されてしまうのが現状です。そのため、初期の導入コストが掛からないような、すぐに稼働が開始できるロボットの提供ができないかと考えていました。そのような中、新型コロナウイルスの蔓延が発生し、早急の対応を迫られる状況で開発したのが、『TELEWORK ROBOT 』になります(写真3)。

写真3 『TELEWORK ROBOT』

 

製品は、その場に人がいなくても遠隔操作により、荷物の運搬や会話が可能なロボットで、ロボットの知識がなくても簡単な操作で使用することができます。実際に現場へもっていけば、その日からすぐに使用することが可能です。

ある程度の組み換えや改造/改良ができる構成で設計されているため、本製品がベースとなり様々なシーンで活用できると考えています。

その中で、最近リリースした製品が、殺菌灯を搭載した『殺菌ロボット』になります(写真4)。この製品は、殺菌効果をもつ深紫外線(UV-C波長 254nm)を照射できる殺菌灯を搭載したロボットです。遠隔操作型のため、安全を確認しながら殺菌作業を行うことができ、コンパクトサイズ(幅410mm)なので、比較的狭い場所で使用することが可能です。(写真5)。殺菌灯自体は市販の製品を使用しており、実際に新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養施設にて実証実験も行っている状況です。

写真4 『殺菌ロボット』

写真5 『殺菌ロボット』の点灯時

 

その他にも、配膳用の棚を設置した配膳ロボットや、建設現場向けにキャタピラ移動が可能な見回りロボットなど、『TELEWORK ROBOT 』をベースにして、ニーズにマッチするカスタマイズを用意しています。

さらに、SLAM式の自律走行機能についても開発を進めています。セットアップについては、遠隔操作で行えるような仕組みを想定しています。

 

 

会社名
株式会社 スマートロボティクス
所在地
東京都千代田区