2025年4月24日(木)、4月25日(金)の2日間、新潟県長岡市のハイブ長岡において「実装 ・ 組立プロセス技術展」が開催された。主催は設備メーカーの団体『MUSUBI』。2021年に初開催されてから17回目の開催となった今回、新潟での初開催となった。

会場となった新潟県長岡市の『ハイブ長岡』
本展示会は、人手作業の多い工程の省力化とスマートな不良対策が中心的なコンセプトとなっている。会場では製品を「組み立てエリア」「フロー工程エリア」「高密度実装エリア」「実装支援エリア」「塗布プロセスエリア」「設備導入支援エリア」のエリアごとに展示し、それぞれの現場に適した現実的な連結 ・ 自動化ソリューションを提案。2025年の「実装 ・ 組立プロセス技術展」は新潟 ・ 栃木 ・ 宮城 ・ 兵庫の4個所で開催されるが、新潟開催がその1回目となる。出展企業は、(株)アイビット、アポロ精工(株)、アルファーデザイン(株)、アントム(株)、(有)イトウプリント、化研テック(株)、KnK(株)、(株)弘輝テック、(株)サヤカ、(株)ジャノメ、(株)東京測器研究所、日本プラズマトリート(株)、日置電機(株)、(株)日立技研、マランツエレクトロニクス(株)、(株)マルコム、メイショウ(株)、(株)レクザム、KARAコンサルティング(株)がブース展示を行った他、UV工程の品質向上や自動化に特化した設備を並列展示した「UVゾーン」を特設。同ゾーンには、アルファーデザイン(株)が防湿コーティング剤自動塗布機、アントム(株)が搬送式乾燥炉、マランツエレクトロニクス(株)が防湿コーティング剤自動検査装置を展示した。
展示に併せて24日 ・ 25日の両日、『MUSUBI企業によるオープンセミナー』として、(株)アイビットが「X線による実装基板の不良解析、多くの不良事例から学ぶこと、不良を作らないために」、メイショウ(株)が「簡単で高精度にできる やさしいリワーク ・ リボール作業術」を開催。この他、長岡開催限定の特別セミナーとして『工場の自動化 ・ 省人化への取り組み特集』『環境を守る取り組み特集』も実施。サンケン電気(株)が「サンケンスマートファクトリーの取り組みについて」、ヤマハ発動機(株)が「YAMAHA Roboticsが目指す自動化の未来」、千住金属工業(株)が「千住金属工業の環境対応の取り組みと環境対応材料のご提案」が行われた。
以下に、各ブースが展示していた製品 ・ 技術の内容をご紹介する。
(株)アイビットは、実装基板のはんだ付け部をX線で自動検査する3次元ステレオ方式の高出力インラインX線検査装置『ILX-2000』、20層以上の多層基板やパワーデバイス検査に適したX線ステレオ方式の3次元X線検査装置『FX-400tRX』を紹介していた(写真1)。
『ILX-2000』は、130kV/300μAの高出力X線により、IGBTなど金属基板に実装されたはんだ付けを自動検査。基板の上から下までを100層に分割してスライス断面で検査するので、基板上で検査のデッドスペースがなく、パワーデバイスの2層はんだも分離して検査することができる。また、検査機1回の通過でA面/B面の検査が可能となっている。
『FX-400tRX』は、X線ステレオ方式によりパワーデバイスのチップ下、絶縁基板下のはんだを別々に検査することができる。また、130kV/300μAの高出力X線は銅板4〜5mmまでを透過する性能がある。

写真1 高出力インラインX線検査装置『ILX-2000』(左)、3次元X線検査装置『FX-400tRX』(右)
アポロ精工(株)は、設定量でカットされた糸はんだを筒状のメタルスリーブ内で溶融させるデスクトップ型メタルスリーブ式はんだ付けロボット『J-CAT330CMS』を紹介していた(写真2)。
本製品は、軽量コンパクトなヘッドに加えてカートリッジヒータを採用したことにより、狭いスペースにもメタルスリーブの挿入が可能となっている。その他、はんだボールやフラックスの飛散を最小限に抑える、スルーホール充填やバックフィレットの形成が容易、設定量でカットされた糸はんだがポイントに供給されてから溶融させるのではんだの定量性が確保できる、メタルスリーブがはんだで濡れないのではんだ食われによる位置のばらつきが起きないなどの特徴がある。
メタルスリーブには熱伝導に優れた材質が採用されており、はんだ付け時の温度低下が最小限で済み、温度回復時の反応も良好となっている。

写真2 デスクトップ型メタルスリーブ式はんだ付けロボット『J-CAT330CMS』
アルファーデザイン(株)は、高粘度 ・ UV系 ・ 微細塗布など多彩なコーティングを可能にした防湿剤塗布装置『ACM-400』を紹介していた(写真3)。
本製品は、同社の『ACM-300L』をグレードアップした機種。自動コンベア幅調整機能、自動塗布幅値雨性機能(有機溶剤向け装置のみ対応)、基板逆入れ防止機能が搭載されている他、オートプログラムソフト『α PRO 3D』に対応している。
塗布ヘッドは2ヘッド搭載機種と1ヘッド搭載機種があり、対象基板寸法は2ヘッドが最大440×450mm/最小80×50mmで、1ヘッドが最大550×450mm/最小80×50mm。装置サイズは2機種ともW1100×H1600×D1100mmで共通。塗布ヘッドは5種類で、有機溶剤向けがフィルムコートガン/ニードルコートガン、UV系向けがUVスプレーコートガン、有機溶剤 ・ UV系の両方に対応しているのがスプレーコートガン/ジェットガンとなっている。

写真3 防湿剤塗布装置『ACM-400』
- 会社名
- Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
- 所在地

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