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テクニカルレポート
2015.03.31
EMIの原理と対策
前田真一の最新実装技術あれこれ塾
(株)日本サーキット|KEI Systems /

 

3.EMCの原理

図5 配線の電流が変化すると周囲には電界と磁界が発生する

  配線に流れる電流が変化すると、回線の周囲には電界と磁界が発生します(図5)。 この電界と磁界は周辺の配線に影響を及ぼします。これはクロストークノイズとして知られている現象です(図6)。
 このノイズの発生源信号、またはノイズを受けた近隣の配線で終端が取れていない配線では、信号や発生したノイズが反射をします。配線の両端が、共に終端されていないと両端で反射が繰り返されます。信号の波長と配線の長さが偶数倍で一致すると、両端の反射は増幅されて、共振してしまいます(図7)。
 この共振した信号はやはり電界と磁界を発生します。この定常的な電界と磁界は空間に電磁ノイズとして放射されます(図8)。

図6 クロストークノイズ

図7 配線の両端が高いインピーダンスだと信号が反射する

  配線の両端が終端されていない配線などないように思われますが、実際には結構あるものです。たとえば、双方向の信号で、動作していないときは両端の素子はハイインピーダンスになっています(図9)。これはほんの一例ですが、このような配線を流れる信号によって発生する電磁放射ノイズをデファレンシャルモード・ノイズと呼びます。

図8 輻射ノイズの放出

図9 配線の両端が高インピーダンス

 

 

 

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