御社の技術についてお聞かせ下さい
奥田:始めは、世間一般にあるような製品をつくりながら価格競争を行っていましたが、やはりそれだけでは会社として生き残っていけませんし、生き残っていくためには今までにないようなオリジナル製品を生み出すことと、お客様に喜ばれるようなものづくりやサービスを提供することが必要であると考えていました。そのような時に、お客様から「金型の温度分布が悪くて製品の不良が多く出る。金型を均一にするにはどうしたらいいだろう」といった問題をお聞きしました。私は、放熱量の違いが原因の一つであると考え、均等になるように温度を補うことで金型全体の温度分布が良くなり、製品の不良も改善されると思いました。
そういったニーズをヒントに、均熱型カートリッジヒータという今までにないようなタイプのヒータを開発しました。この製品が、当社のオリジナル製品の第一号になり、この技術がコア技術の一つにもなっています。
また、ヒータの表面温度は大体800℃が限界とされていますが、「もう少し高い温度の製品はできないだろうか」といったお客様のニーズをお聞きして、「どうして800℃が限界なのだろう」というところに着目しました。その原因を解明するのに数年掛かりましたが、解明するとともにその原因を回避するための研究を行い、ヒータ表面温度が1,100℃まで使用可能な高温シーズヒータを開発しました。この製品に活かされている技術は、アメリカ/中国/台湾/日本で特許を取得しています。さらに、あと何年かかるか分かりませんが、1,300℃まで使用可能なヒータに進化させる取り組みも進めています。
御社の注力されている製品についてお聞かせ下さい
写真1 均熱型カートリッジヒータ
奥田:まずは、均熱型カートリッジヒータについて紹介します(写真1)。このヒータは、ワークの型状、大きさおよび放熱量に対してヒータ各部のワット密度を変えることにより、ワークの温度分布が一定±1%になるように設計されています。
特徴としては、①温度分布を自由に設計することができる、②ワークの温度分布を均一にできるため、製品の均一化が図れる、③同じ長さのヒータで有効発熱部が長くなるので、装置および金型の小型化が図れる、などが挙げられます。主な仕様としては、外形寸法:φ6.5/8/10/12/14/15/16/20、長さ:30?3,000m/m、寸法公差:(外径)−0.02/−0.08・(長さ)125m/mまで0/−1.5、125m/m以上±1.5m/m・(歪み)ヒータの長さ300m/mに対して0.2m/m以下、容量公差:±7%、リード線長さ:250m/m、になっています。ヒータの形状は、S/F/HP/RS/C/TH/P/L/MLD/HT型を用意しています。ヒータの外径、長さ、電圧、電気容量、リード線長さなど、標準品仕様以外でもご要望に応じて製作することが可能です。
- 会社名
- 三洋熱工業株式会社
- 所在地
- 愛知県春日井市
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