鉛フリーはんだ付け実験レポート
実装技術アドバイザー

3.コネクタ、QFP/SOPのフラックスを使用しない修正方法
(1)Cカット・ナイフ型のこて先使用(はんだの表面張力を利用)
通常のCカットやナイフ型のこて先での修正は、液体の張力を利用して、こて先に溶けているはんだにブリッジのはんだを吸い込ませる(図6、図7)。この時、はんだの流動性を良くするのにフラックスが必要とされる。 こて先の先端にあらかじめ予備はんだを供給しての作業になるため、ファインピッチのリードではかなりの技量を要し、タイミングが合わなければ、本来必要なリードのはんだまで一緒にこて先のはんだに吸いこんでしまうために、再度はんだの供給が必要となり、リードを損傷させる恐れがある。
図6
図7
(2)特殊なこて先を利用 (毛細管現象を利用する)(図8)
図8
こて先は、リードに密着させることでわずかな隙間ができるので、そこに毛細管現象が起こり、溶けたはんだは、フラックス効果でこて先の窪みに吸引される。特にこて先をしごく必要はないので、リード間の汚れも抑えられる(図9)。
図9
ブリッジ修正は特にはんだを必要としない。はんだの中のフラックスのみ必要で、糸はんだは細い物で十分である(糸はんだのフラックスには溶剤は使用されていない)。
なお、今回資料をご提供いただいたアイ・ビー(株)では(図4、図6~図9)、作業員が多種多様のこて先を駆使し、難しいFPCコネクタの修正も行っており、同時に、試作品すべてを手作業でできるよう、技能習得に力を入れている。
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