御社の可視光通信技術についてお聞かせ下さい
村山:当社の可視光通信の特徴としては、通信状態が見える/エリア制御が容易/漏洩の完全防止が可能/電磁ノイズを出さない・受けない/安全/配線不要/非接触スイッチング/法規制がない、などが挙げられます。また応用例としては、電波を使用できない環境下の通信/産業機械・装置・部品間の移動やすれ違い通信/照明通信/水中通信/デジタルサイネージ/アミューズメント/ロボットや電動車椅子の誘導・位置決め/車車間や車路間通信などが挙げられます。
可視光通信を簡単に説明しますと、目に見える光を使ってデータ通信を行う技術です。基本的に目に見える光(可視光)とは、JIS規格でおよそ360~830nmの波長をもつ電磁波と定められていますので、この範囲の電磁波を使った通信であれば、須らく可視光通信といえることになります。目に見える光では、波長の長い赤色を使えば一番効率の良い通信を行えるため、可視光通信だけを考えるなら赤色を使用するのが最適だと思われます。しかし、照明光通信として使用するには、赤色は照明として使用できませんし、ちらつかない/色合いや光量が変わらないという安定した光源でなくてはならないため、白色が基本となってきます。
先程もお話ししましたが、可視光通信の中で照明光通信は非常に難易度の高い通信技術で、当社はこの照明光通信からスタートして独自の照明光通信技術を基礎に可視光通信技術へと展開しているため、世界に誇れる可視光通信の地位を築けたと考えています。それにより、可視光通信分野ではハードルの高い市場展開を行っています。また、照明自体も蛍光灯などからLEDへと移り変わってきているため、当社の提唱する照明光通信という概念は今後重要なキーとなり、近未来の照明インフラは通信インフラと融合してくると考えています。
可視光通信を実現する製品についてお聞かせ下さい
写真2 低静電容量反射集光型受光器『LEC-RP』
村山:当社が、照明光通信の高いハードルを越えるために必要だったものは受光感度であり、またある波長域を上手に使う特殊な受光技術でした。市販されている受光素子の特性を色々と調べたのですが、思っていたような製品が見つからず、それでは自社で作れないかと開発したのが、低静電容量反射集光型受光器『LEC-RP(Low Electrostatic Capacity Reflection Photodetector)』です(写真2)。
この製品は、高感度と高速応答性を両立し、銀ミラー反射鏡で高効率に集光します。平面形状で光学的な調整が容易/焦点管理による集熱防止/実装高3mm~の小型対応/赤外~紫外まで対応可能な汎用性の高い機構設計、といった特徴をもっています。受光素子自体は、外部の半導体メーカーに委託していますが、その受光素子を使って最終的には当社で受光器として製品化しています。受光素子は日々進化しますが、この受光器は進化する受光素子の性能に比例し、常に受光素子性能を100倍程度高める構造になっています。すでに特許も取得済みで、この受光器の開発により、当社が可視光通信分野でさらに地位を確立していくきっかけとなっていきました。
- 会社名
- 株式会社 アウトスタンディングテクノロジー
- 所在地
- 東京都中央区
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