ビジネスコミュニケーションを加速する
BtoB ニュース専門サイト | ビジコムポスト

テクニカルレポート
2023.12.22
第14回 高機能素材 Week/ 第33回 ファインテック ジャパン

2023年10月4日(水)〜6日(金)の3日間、幕張メッセにおいて、機能性フィルム・プラスチック・セルロース・炭素繊維複合材・金属・セラミックスなどの最先端の素材技術が一堂に出展する展示会『第14回 高機能素材 Week』、電子ディスプレイ(液晶、有機EL、量子ドット、マイクロLED)から、その製造装置、材料、加工技術までが一堂に出展する専門展『第33回 ファインテック ジャパン』、ならびに、「レーザー加工」「光学部品・材料」「光計測・分析」の3つの専門ゾーンから構成される、光・レーザ関連技術の総合展『第23回 Photonix』が開催された。

上記展示会を合わせた3日間の総来場者数は、43,663名に上った。

■会期:2023年10月4日(水)〜6日(金)

■会場:幕張メッセ

■主催:RX Japan(株)

 

■従来製品よりも撹拌力、脱泡力が向上

(株)シンキーでは、同社製従来機種(ARE-310)に比べ撹拌力、脱泡力が向上した自動公転ミキサ『あわとり練太郎 ARE-312』を紹介していた。

標準容器は300mℓ(樹脂容器)、最大積載量は310gで、直感的な操作IFとVAパネルを採用。「SELECT」「+」「−」の3つのボタンによって、ステップ、撹拌/脱泡モード、時間、回転数の設定ができ、最大20のレシピを登録できる他、パネル中央に運転中の回転数 (公転) をリアルタイムで表示する。また、本体の温度上昇を抑制し、装置内の温度測定が可能で、通信機能により、トレーサビリティ、および、外部機器からの制御にも対応。CE準拠の安全性 (EN61010-1:2010+A1:2019) を確保しており、高負荷材料でも長時間運転が可能である(最大運転時間30分)。

自動公転ミキサ『あわとり練太郎 ARE-312』

 

■微細な突起を活かした様々な技術を紹介

(株)安永では、独自の「微細金型形成技術」、ならびにそれを活用した「微細突起孔加工技術」の各種展開を紹介していた。

放電/整流を実現する「魔法のシート」は、アルミ箔表面に微細な凹凸形状を形成した抵抗低減シートで、微細な突起形状によって静電気を放電することで空気の流れを整える効果を発揮。また、微細ディンプル形状によって大きな乱流の発生を抑制することで抵抗が低下されるので、トラックなどの移動体、風車やドローンに貼るだけで本来の空力性能を引き出すことができる。

『High capillary force wick』は同金型を用いた高性能ウィック。メッシュウィックに比べ、開口径や開口ピッチを小さくすることで優れた毛細管力を発揮し、大幅な薄型化も実現。銅、アルミ、SUSなど様々な材質のウィックを製造可能である。

さらに、同金型を用いた微細突起形状箔/フィルムに塗料を塗布することで塗料の粘着性が向上が期待できる技術も紹介され、注目を集めていた。

(株)安永のブース

 

■素材の厚さ(密度)を非接触で測定

 ナノグレイ(株)では、X線厚さ計『SX-1100』を展示、紹介していた。

X線の透過量を電気信号に変換することにより、素材の厚さ(密度)を非接触で測定する装置で、高感度のシンチレーション検出器と小型で安定したX線発生ユニットを使用しているため、高精度の厚さ(密度)測定が可能。この製品のX線管は5〜40kVの間で電圧を調整できるので、広い計測対象に対して、それぞれのサンプルに最適な条件で高精度に測定することができる。また、X線管が低出力であることに加え、高感度のシンチレーション式検出器と組み合わせることによって高い安全性と高精度を両立。X線の外部への漏洩は透明の遮蔽カバーで防止されており、遮蔽カバーを開けるとインターロックが作動してX線が止まる機構なので外部には管理区域が存在しないため、X線作業主任者の資格なしに安全に使用できる。

X線厚さ計『SX-1100』

 

 

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地