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テクニカルレポート
2015.08.31
実装技術初心者のための『パスポート』-『調査技法』とは?
知のインプット/アウトプットのこつ
NPO法人 日本環境技術推進機構 横浜支部

 

6.インターネットの検索エンジンで調査する方法

写真7 Googleによる検索

  検索エンジンで有名なものには、Google (http://www.google.co.jp/)やYahoo!(http://www.yahoo.co.jp/)がある。インターネットが出現したことによって、調査も劇的に変化した。

 ほぼ1秒以内に必要とする資料が判明するのでITの進展が多いに寄与していることになる。その調査の仕方をGoogleで『部品内蔵基板』を例にして説明しよう(写真7)。

 『部品内蔵基板』で検索すると、986,000件の検索結果となった。件数が多いために『埋め込み』の用語も入れて、複数指定して、つまり『部品内蔵基板 埋め込み』で検索すると65,400件の検索結果となった。少し、件数が絞り込まれてきた。この場合は用語と用語の間にスペースを入れて検索すればよく、これは『AND検索』といわれるものである。

 そしてさらに『部品内蔵基板 埋め込み 銅接続』で検索すると28,800件の検索結果となった。まだ、件数が多くある。

 実は、部品内蔵基板は、『部品』『内蔵』『基板』の3つの用語に、銅接続は、『銅』『接続』の2つの用語も検索の対象として、つまり分割して検索も実施している。そのため対象範囲が広くなっており、多くの検索結果となる。そこで二重引用符(”)で囲めば『完全一致検索』となり、分割されない検索となる。

写真8 全文一致検索の結果

  二重引用符をつけて検索すると3件まで絞り込むことができた(写真8)。

 多くの検索結果が出て、目当てとする情報を得るのに大変な場合に、もう一つ『マイナス検索』がある。

 部品内蔵基板で片面について対象から除外したい場合には、『部品内蔵基板 -片面』とすれば、部品内蔵基板という用語は含み、片面は含まないことになり、『部品内蔵基板』で検索すると98.5万件が検索されたが、マイナス検索を適用して片面を除外すると90.6万件となった。

 Google検索には特別構文がある。『部品内蔵基板』に関する資料でパワーポイントの資料を検索したい場合には特別構文による検索することによってお目当てのファイルの入手ができる。具体的には、次のように検索ボックスに記述する。

 filetype:ppt 部品内蔵基板

 そうすると8件が検索された。完全一致検索にするために二重引用符 (引用符は全角、半角どちらでも可)をつけて

 filetype:ppt “部品内蔵基板” と検索すると、1件が検索された。 

 エクセルのファイルの場合にはxlsを、ワードのファイルの場合には、docを、filetypeの後にそれぞれ指定すれば、指定された様式の文書の検索が可能となる。

 日本のみを対象にして検索したい場合には、site:jpとすれば指定することができ、たとえば、『ビルドアップ多層プリント配線板』の検索用語で以下のように記述して

 Site:jp “ビルドアップ多層プリント配線板”

と検索すると、4,850件が検索された。

 また、日本のサイトを対象にして部品内蔵基板のpdfファイルを検索した場合に、次のように羅列して記述して検索することができる。 

 filetype:pdf site:jp “部品内蔵基板”

 その結果、部品内蔵基板に関するpdfファイルが439件、検索された。

 Googleには、他にもいろいろな特別構文が用意されているので、検索を熟知するとさらに便利になるかと思う。

7.展示会を活用しての情報入手

  展示会場に訪問して最新の状況を自分の目で確かめるのも必要である。関東であれば、東京、千葉、横浜の3会場で展示会が開催される。これ以外にも企業が実施するプライベート・ショーがホテルや東京国際フォーラムなどで開催される場合がある。インターネットや雑誌などで、イベントカレンダーで調べておことが必要である(表1)。

表1 イベントカレンダー

表2 代表的な展示会の例

  また、表2に示すように代表的な展示会が開催されている。顧客の要求が厳しくなるのに応えるために自分の足で動き、ひとつひとつ目でみて確かめることが必要である。

 ●展示会は定期的に開催される
 ●関係する展示会には必ず参加しよう
 ●展示会に参加する時には、事前に招待券の入手やインターネットなどで事前登録を
 ●仕事に関係する展示会には必ず参加して見聞を広めよう
 ●入社したばかりの新入社員は、業界を知る上で、関係する展示会には、必ず参加して業界を事前把握するように努めよう
 ●ライバルの製品を徹底的に知ることも大事
 ●展示会では同業他社でもユーザーのブースでも堂々と質問ができ、懇切ていねいに説明してもらえる
 ●見学した結果を分析して自社の製品と比較してレーダーチャートにまとめて改良すべき点を明確にしよう
 ●集めた情報や資料は分野別に整理して報告書を発行し、資料はセンターファイル化しよう
 ●国内の展示会でまず調査技法を学んでおこう。そうすれば海外の展示会の調査の際に役に立つ
 ●同じ展示会を数人で調査する場合は、分担を決めて、そして一度、集まって情報交換をしよう (昼休みの活用)
 ●展示会にはデジカメを持参して情報を記録しよう(※ただし、撮影に際してはあらかじめ可否の確認を)
 ●メモ用紙も持参して、説明員などの説明と気づいた点を記録しよう
 ●カタログ、資料をなるだけ多く集めよう

 

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