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テクニカルレポート
2014.07.22
実装不良の原因と対策
基板要因
(株)クオルテック

4.基板の保管

 産業用途など、生産量が比較的少なく、長期保証が必要な製品にとって、基板保管は重要な項目となる。85℃/85%放置で比較したCu板の酸化膜厚とはんだ付け性の関係を図9?図11に示す。OSPの違いが酸化膜及びはんだ付け性に影響している。ただし、室温17ヶ月放置では、OSP1、2とも、酸化膜、ぬれ時間がほとんど変化していなかった。このため、30~40℃の現実におこり得る条件での試験を予定している。また、メーカーデータでは、スルーホール(TH)上がりを評価している場合も多く、製品基板を用いてTHへのはんだぬれ上がりを評価指標にすることも必要と考える。

図9 Cu板の状態(85℃/85%RH放置)

図10 はんだ付け時間の変化(85℃/85%RH)

図11 酸化膜厚の変化(85℃/85%RH)

 次に保管方法による酸化の評価結果を示す。表1に40℃/90%RH、85℃/85%RHで放置した場合の結果を示す。この評価は、生Cu板の酸化膜厚を測定しており、その時のはんだ付け性を示すものではない。40℃/90%RHでは、乾燥剤のないPE袋で明らかな酸化膜の増加が認められた。85℃/85%RH条件ではRPシステムの酸化防止効果がすぐれている結果となった。

表1 各保管条件での酸化膜厚の変化

 

 

会社名
(株)クオルテック
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