実装不良の原因と対策
基板要因
(株)クオルテック

不具合の大半は、コート厚の薄化による金属間合物層の露出が原因で発生するはんだ不ぬれである(図7)。はんだ/Cu間に形成されるCu−Sn化合層の酸化物は、電気化学的に卑な還元電位を示すことから、酸化物として安定ではんだ付け性を阻害する6)。したがって、レベラの最低厚み(1~2μm)を規定する必要がある7)。特にファインパターン設計面では、レベラ処理時のパッド間ショート防止のためにレベラ厚を薄くする傾向があり、注意を要する。
図7 はんだぬれ性
図8に、レベラ基板ではんだはじきが発生した時のレベラ厚を示す。はんだレベラは、溶融はんだへのディップ法で形成されるため、測定個所によってレベラ厚は大きく異なるが、不具合基板は全体的に薄く<1μmのパッドも存在した。
図8 レベラ厚の比較
近年、レベラ基板は減少傾向のように感じる。Pbフリー化に伴い、Pbフリーレベラの検討もされたが、『はんだ付け性不安定』『レベラ厚不安定』などが問題となり、採用を見送るセットメーカーが多かったのではないかと考える。
3つの処理方法を比較するとはんだ付け性は劣るが『コスト』『安定性』にすぐれるOSP処理基板が増加している。3つの方法以外では、AgやSnでパッド表面処理されることもあるが、日本国内ではほとんど見受けられない。なお、パッドへのごみ、異物付着やレジスト付着によるはんだ付け不良も多い。
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