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テクニカルレポート
2015.12.17
チップ積層セラミックコンデンサの小型化、及び、小型化に伴う新しい包装形態
(W4P1/W8P1)
(株)村田製作所

 

0402サイズ向けW4P1エンボステーピング

  チップ積層セラミックコンデンサの中でもっとも小型なサイズは、0402サイズと呼ばれる0.4×0.2mmになる。この0402サイズの包装形態は、0603や1005、1608サイズに採用されているW8P2紙テーピングとはテープ幅、部品間ピッチ及びテープ材質が大きく異なり、この0402サイズにもっとも適したテープ幅4mmに部品ピッチ1mmのエンボステープで、通称W4P1エンボステーピングと呼ばれている(図4)。

図4 W8P2紙テーピングとW4P1エンボステーピングの比較(単位:mm)

  W4P1エンボステーピングは、IEC規格(No.IEC60286-3-1とIEC60286-3-2)として規格化されており、すべての0402サイズに対し、各社で出荷対応することが可能となっている。 

1.環境対応
 W4P1エンボステーピングは、W8P2紙テーピングに比べ、1リールあたりの収納数が2万個から4万個へ2倍に増加するとともに、包装材料使用量を面積比で1/4化を実現したことにより、図5に示すように包装廃棄物を大幅に削減できている。

図5 テーピング廃棄物の比較(部品120,000pcs使用後の実装機廃棄BOX内の状態)

2.省スペース対応
 W4P1エンボステーピングは、テープ幅が従来の8mmから4mmへ変更されたのと同時に、図6のようにリールの薄型化も実現した。これにより、製品在庫の保管スペースを大幅に削減することができる。

図6 W4P1テーピングリール

図7 実装機のノズルの吸引穴比較

3.クリーン実装への対応
 紙テープ自体から発生する粉塵は、超小型部品である0402サイズのはんだ接合などに不具合を発生させる危険性がある。一方、エンボステープは、プラスチック製であることから、はんだ接合の不具合だけでなく、チップ部品吸着ノズルの詰まりも合わせて抑制することができる。
 それぞれ2万個の部品をピックアップしたときの実装機のノズル内径の写真を図7に示す。紙テープを使用したノズルの吸引穴には詰まりが発生してきており、吸引力の低下に伴い実装信頼性が悪くなる危険性がある。しかしエンボステープを使用したノズル内径では、詰まりが発生していない。
 また、エンボステープで部品が収納されるキャビティ内の側壁は、図8のように平滑で、部品の取り出し性にすぐれている。加えて、静電気防止処理を施したカバーテープを採用することにより、実装機のチップ部品吸着ノズルでのピックアップミスを低減させることが可能になる。

図8 テーピングキャビティ及び送り穴の拡大写真

 

会社名
(株)村田製作所
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