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テクニカルレポート
2015.12.04
変量多品種生産現場における設備運用
『マイデータ SMDタワー』インテリジェント部品収納による生産性向上
マイクロニック・マイデータ・ジャパン(株)

 

はじめに

写真1

  時間は価値を決められないほど大切な資源である。

複数の棚から部品を探したり、所定の場所に戻したり、という無益な時間は実装の現場に発生しがちである。

当社製品の『マイデータSMDタワー』(写真1)は、リールやトレーを収納し、かつ自動取り出しができるもので、様々な要因で頭打ちになっている現場での生産性の大幅な向上に貢献するものであり、上記のような無駄な時間の解消に貢献する装置となっている。

本稿では、同製品の導入効果、並びに特徴をご紹介する。

導入効果

  まずはじめに、『マイデータSMDタワー』を10台使用している、日本国内のユーザー様での導入効果をご紹介する(写真2)。

表1に示すのは、50品種のリールを連続して処理した場合の導入前と導入後の1リールあたりの所要時間を比較したものである。

これを見ていただくと、50本のリールの出庫においても、約17分作業が短縮されており、切り替えの多い現場では、SMDタワーが非常に効果的であることがおわかりいただけるであろう。

『マイデータSMDタワー』の特徴

本製品の主な特徴は以下の通りである。

 ① すばやく部品の取り出しと収納を実行する
 ② 全部品在庫の動きを自動記録する
 ③ システム外の保管場所も記録する
 ④ 電子部品の適正環境制御を実施する
 ⑤ 電子部品の使用期限を管理する
 ⑥ コンパクトな収納スペース

 従来のマニュアル操作を多用する在庫管理システムではミスは避けて通れない。また、データベースへのフィードバックも容易ではない。
 しかし『マイデータSMDタワー』は、省スペースでリールでもトレーでも、短時間で間違いなく部品を管理し収納するシステムとなっている。

写真2

表1

1.どんな部品も安全で正確に取り出し収納保管

 本製品は、必要部品を正しく取り揃え、段取りをより簡単にし、ごくわずかな時間で生産ラインを準備できるため、生産性の飛躍的な向上に貢献する。

 すぐれた安全性と柔軟性、そして拡張性を備えた『マイデータSMDタワー』は、1台あたり最大546本のリールまたは294枚のトレーを保管可能であり、かつ、約10秒以下で部品を正確に搬出することができる。

 また本製品を複数台連結して使用すれば、収納容量は倍増し、部品の搬出時間はさらに短縮できる。さらに、オプションとして、庫内の湿度を5%以下にするために乾燥した空気を送り込むエアドライヤを搭載することも可能である。部品管理環境はIPC/JEDEC J-STD-033Aに準拠しており、湿度変化に敏感な部品でも安心して保管することができる。

 加えて、SMDタワーの利用状況を継続して監視するトレーサビリティデータとともに、庫内の温度と湿度を記録し、必要に応じては出力することも可能となっている。


2.使い勝手がよく、驚くほどの早さを実現

 1種類のリールかトレーでも、ジョブ全体の部品リストでも、SMDタワーのデータベースはすべての収納搬出を時系列で記録するため、保管されている部品の在庫をつねに正確に把握することが可能である。

 各リール、トレイにおいて個別IDを採用しているため、つねに正しい部品が供給され収納される。これによって、部品を取り違えることにより発生するセットアップミスを撲滅することができる。

 操作は、ターミナルに収納する部品を置き、ボタンを押すだけときわめて簡単。内蔵されているバーコードリーダが自動的にリールを認識して部品情報をPCに送り、すでに登録のすんでいる部品であるか否かを同時に確認して指令されたとおりの場所に戻す。数秒後には次のリールの受け入れ準備ができている。部品の呼び出しも、単純に部品番号を入れるか、部品リストから選ぶか、あるいはプログラムから選択するなどで簡単に実施することができる。こうして要求された部品は、連続的に搬出され記録されることになる。

 

会社名
マイクロニック・マイデータ・ジャパン(株)
所在地