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テクニカルレポート
2015.12.17
チップ積層セラミックコンデンサの小型化、及び、小型化に伴う新しい包装形態
(W4P1/W8P1)
(株)村田製作所

 

概要

図1 チップ積層セラミックコンデンサの体積比較

  チップ積層セラミックコンデンサは市場からの強いSMD化ニーズに応える代表的な電子部品であり、小型や低背、高耐圧、豊富な温度特性などの多くの品種を取り揃え、微小容量から100μFの大容量まで幅広い静電容量範囲をもっている。 

 本稿では、急激に小型化が進むチップ積層セラミックのサイズ動向、及び、その小型部品で注目を浴びている包装形態(W4P1/W8P1テーピング)について紹介する。

チップ積層セラミックコンデンサの小型化

  チップ積層セラミックコンデンサは、セットの小型化、高密度実装化、低価格化の要求に応えるために、セラミック誘電体層を薄層化・多層化することで静電容量が拡大している。これまで小型品の開発は、図1に示すように部品体積が1/4となるサイズで行われてきており、現在では表1や図2に示すように、小型から大型まで幅広いサイズが商品化されている。

表1 部品寸法 サイズ記号表

  次に、部品サイズの動向を図3に示す。携帯機器の普及に伴い、現在は1005サイズ(1.0×0.5mm)が主流を占めている。一方、2004年に世界で初めて商品化された小型の0402サイズ(0.4×0.2mm)は、当初はPAといったモバイル向けモジュールメーカーを中心に採用されてきたが、その後カメラモジュールや携帯電話、スマートフォンの本体など、小型品を採用するセットが増えてきていることを背景に、増加傾向を示している。今後も小型モバイル機器の高機能化を背景に、部品の搭載数が増加する一方で高密度実装が求められ、さらなる小型部品を望む声が高まると推測される。

図2 チップ積層セラミックコンデンサの外観

図3 チップ積層セラミックコンデンサの小型化動向

チップ積層セラミックコンデンサの包装形態

  チップ積層セラミックコンデンサの包装形態は、環境にやさしいバラ包装やバルクケース包装もあるが、基板への部品実装効率などにより、テーピング包装が現在の主流となっている。 

 テーピング包装は、あらかじめマウンタメーカーとチップ部品メーカーで、チップ寸法やテープ寸法などの仕様を十分に検討し、実装テストを経てチップ部品の大きさごとに、それぞれのテープ幅やチップ部品ピッチ、テープ材が国際的に規格化されている。現在、もっとも多く生産されている1005サイズのチップ積層セラミックコンデンサの場合、8mm幅テープに部品ピッチ2mmの紙テープが、180mmΦのリールに巻かれている包装形態になる。この包装形態は、W8P2紙テーピングと呼ばれている。参考までに、主なサイズのテーピング仕様を表2に示す。

表2 サイズ別の主なテーピング仕様

 

会社名
(株)村田製作所
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