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スペシャルインタビュー
2022.07.15
表面用温度測定に特化したオリジナリティのある温度センサ
〜様々なニーズの表面パターンに対応する製品をラインアップ〜
安立計器株式会社
営業部 主任 伊藤 琢哉 氏

■御社の概要などについてお聞かせください

 

伊藤 : 当社は1949年9月に、安立電気株式会社(現、アンリツ株式会社)の計器製造部門の分離発展を目的に設立され、計器製造部門の技術生産設備および従業員を継承し、当初は通信機用電気計測器、測定機用電気計器の製造/販売からスタートしています。

その後、温度を測定する温度センサや、センサで測定した信号を表示させたり記録する温度計などの製造/販売を行うようになり、温度計測に特化したメーカーに変貌を遂げています。

温度センサついては、他社も含め多くの会社で事業展開を進められていますが、温度は大きく分けると、内部か表面かといった分け方ができます。例えば、空気や液体などは内部温度に分類され、ここにあるテーブルなどの物体の表面は表面温度に分類されます。

そして、内部を測定する場合は、極端な説明でいうと棒状のセンサを測定対象に突き刺すような感じで行い、突き刺し方に一部手法が異なることもありますが、そんなに難しくはありません。逆にいうと、他社も含めてセンサ自体に特徴が出しづらく、形状もほとんど同じような棒状のセンサになっています。

そういった意味で、内部測定はそれほど難しいことではなく、測定ツールも世の中に数多く存在しています。当社もある程度のラインアップを用意していますが、現状ではそれほど注力している状況ではありません。

それに対して、表面を測定する場合は非常に難しく、例えばここにあるテーブルの表面は100℃で室温は20℃とした時に、温度センサを当てて測定した場合、この温度センサはジャスト100℃の状態をデータとして測定することはできません。それは、測定する温度センサの感温素子がテーブル側では100℃の面に触れていますが、逆の面は室温の20℃に触れているため、この感温素子が100℃になることはありえないのです。

ちなみに、テーブルの表面と室温がそれぞれ100℃であれば100℃になりますが、テーブルの表面が100℃で室温は20℃になった瞬間に放熱が始まるので、この温度センサは100℃に対して100℃を測ることは物理的に不可能になります。このような誤差要素を我々は「外乱」と呼んでいますが、この「外乱」を如何に抑えるかが1つのテーマにもなっています。

現状当社では、このテーマに沿って考えられた表面用の温度センサに注力しています。このように、温度計の中でも温度センサ、温度センサの中でも表面用センサに強みをもち、事業の中心としてビジネスを展開している状況です。

会社名
安立計器株式会社
所在地
東京都目黒区