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スペシャルインタビュー
2022.06.20
生産性向上に寄与する精度と速さを追求した計測機器スケール
〜3つの製品群で事業領域の拡大を目指す〜
株式会社 マグネスケール
代表取締役社長 藤森 徹 氏

■50周年という節目を迎えられましたが、次の50年に向けた今後の展開についてお聞かせください

 

藤森 : ソニーグループの時代には、オーディオ・ビデオなど商品ライフが短く短期間でドメインシフトが起こるような事業モデルと同じように経営判断され、長期的な投資が難しかったのですが、DMG MORIのグループ会社になって、もう少し積極的に動けるようになりました。50周年を機に、次の50周年へ向けてさらに会社の規模を大きくしていきたいと考えています。しかしながら、それは私達のお客様が展開しているビジネス領域にまで踏み込んで売上を拡大することではなく、あくまで計測機器とそのシステムの領域で事業展開をしていくつもりです。実際、過去に事業拡大のために様々な計測機器を組み込んだ装置ビジネスに手を拡げていたことがあり、その時の失敗がありがたいことに教訓になっています。それぞれの守備範囲の製品を極めていきたいと考えています。

先程も少しお話しましたが、限りある地球資源は有効に使わなければなりませんし、これからもさらにものづくりは増えていくと予想されます。正確な計測を行うことで不良を防止するような製品や仕組みが実現できれば地球環境にも大きな貢献ができます。そのような中で、“エクセレント”と評価される装置をつくられているお客様にとって、「マグネスケール製品を使ってよかった」あるいは「マグネスケールだから出来た」といった製品づくりを目指していきます。

また、当社には国家標準に基づいた長さの二次標準器があり、校正事業の認定をもっています。今回、新たに角度のトレーサビリティの確立を進めており、回転の校正ビジネスの分野へも進出する予定です。校正は製品を販売するだけでなく毎年、誤差が発生していないか確認してトレーサビリティを保たなければならないので、このビジネスがどのような広がりを見せていくのか期待しています。

さらに、半導体製造装置や非球面加工機の精密制御のセンサとして搭載されるレーザスケールの研究環境および生産能力を高めるために、今年の6月に伊勢原事業所敷地内に4号館を新設しました(写真5)。この4号館に設置した特別な部屋は、温度変化や気圧、振動などの外的影響を遮断するクリーンルーム構造になっており、現在時間のかかっている研究開発が加速するものと期待しています。

そしてこれからの50年もお客様の声を大切にし、お客様にとって有益な製品を提供していくため、さらなる技術の向上にもつとめていきます。

写真5 2019年6月に新設した伊勢原工場4号館

 

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

会社名
株式会社 マグネスケール
所在地
東京都江東区