ベトナムに拠点を置くAIMENEXT株式会社の日本法人として、昨年設立されたAIMENEXT JAPAN株式会社。日本市場を中心に、AIコンサルティングとソリューション開発をメインにグループ全体で事業展開する同社の概要と事業内容、主力のAIソリューションなどについて、代表取締役 後藤 好恵 氏(VU THI PHUONG THUY)(以下、THUY)、AIセールスコンサルティング部 部長 半田 孝志 氏にお話しを伺った。
■御社の概要などについてお聞かせください
THUY : まず、当社のグループ会社であるAIMENEXT株式会社(以下、AIMENEXT)の説明からお話しさせていただきます。AIMENEXTは、「AIとビジネスを繋いで、AIをビジネスモデルに転換させる」といったミッションのもと、AI開発などを目的とし、2018年にベトナムで創業しています。
創業当初は、「AIで何ができるのか?」といったイメージをもたれたお客様がほとんどで、コンサルティングが非常に重要な役割を担っていました。そのため業務としては、コンサルティング+技術能力+独自開発といった進め方で、最終的にサポートも行っていくワンストップで対応するサービスを展開しています。
今まで開発した案件としては、日本を中心にベトナムで200件以上のAI開発実績があります。その内容としては、お客様の抱えている課題などに真剣に向き合いながら、それぞれの会社に適切な戦略の提案や、短期のPOCの開発、または長期のAIプロジェクトへの取り組み、さらには業務の見直しなどに対応し、お客様の満足度を上げていきました。
また、AIMENEXTの創業者は私を含めた3名で、日本での留学経験が10年以上あり、日本の大手企業にも就職していた経験がありました。そのため、日本のビジネスやマナーに関する理解度も深く、会社全体として今までお世話になった日本に対し、何か貢献できることはないかと考えていました。その想いはAIMENEXTを創業した当時からあり、日本市場に特化した現地法人を設置したいと2019年頃から準備を進め、2020年にコロナ禍の非常に大変な時期ではありましたが、当社を設立しています。
そして当社では、コンサルティングをメインにした事業を展開し、AIの開発についてはベトナムのAIMENEXTが行っています。今までの経験から、ご相談いただいたPoCのプロジェクトの高い成功率をある程度予想することができるため、成功率が低い場合は、提案時にすぐ判断ができますので、お客様のリストをヘッジすることができます。
AIを導入するかの判断は、やはり予算などである程度決まってしまうため、コストが重要なポイントになってきます。そのため、ベトナムで開発をすることにより、コスト削減に繋げることができます。
また2、3年前は、日本でAIエンジニアという概念がまだまだ浸透しておらず、人材もかなり少ない状況でした。そのような中でAIMENEXTは、ベトナムにおいてAIエンジニアの採用を進め、そして育成していくことにより、当社を含めたグループ全体でのコンサルティング、開発、運用、サポートといった体制を整えています。
半田 : 日本での販売戦略としては、AIMENEXTの創業時から基本的に日本で開催されるAI関連の展示会やイベント/セミナーが中心で、あとはホームページなどを利用して行っています。そのような中で、お客様からの問い合わせに対し、我々のもつAIの提供や、それにプラスしたWEBやアプリなどのサービスも含め、コンサルティングを行っていきます。
やはりAIだけでは、お客様もどういった状況になるのか把握しきれない部分があるので、サービスとしてどのように展開できるのかということを色々と提供しています。
例えば、AIの開発に500万円掛かるといわれても、まだAIがそれほど普及していない現状では「何でそんなに掛かるのか?」という、一昔前のWEB開発と同じようなイメージしか残らないと思います。私は、AIを新入社員に例えてお話しすることがあります。「年間500万円のコストが掛かる新入社員をどのように教育して育てていくか」というところが、AIの精度を上げていくことやサービスの展開に繋がっていくので、そのような考え方をイメージしていただけると、ある程度理解してもらえます。
そのため、当社のコンサルティングではAIというコアの部分と、お客様の抱えている課題を解決できるようなサービスをプラスした提案で進めています。
■グループ全体の事業展開についてもう少し詳しくお聞かせください
THUY : 事業については、AIに関するコンサルティングと開発サービスをメインに進めていますが、AIといっても幅広く分野がありますので、主に“自然言語”、“画像処理”、“AI-OCR”、“データマイニング”、“音声認識”の5つの分野に分け、それぞれの分野で技術も研究開発しています(図1)。
その中で、最初に手掛けたのは“自然言語”であり、この技術はAIMENEXTを設立する以前の準備段階で研究開発をスタートさせ、2015年に自然言語『AIME-NLP』といったAIソリューションや、“自然言語”と“音声認識”を融合させたチャットボット『AIME-BOT』を開発しています。
そして2016年頃には、AI市場における画像分野での研究開発が進んでいき、それまでの精度より高精度に技術が向上し、そこから画像認識や顔認識といったブームが始まりを見せました。我々も、そのような市場のニーズに合わせ“画像処理”や“AI-OCR”の技術研究を進めていき、画像処理『AIME-VIEW』、文字認識『AIME-OCR』といったAIソリューションを開発しています。
また“データマイニング”についても、2017年に予測レコメンド『AIME-PRECOM』といったAIソリューションを開発し、これら5つの分野の技術をベースに事業をスタートしています。
AIMENEXTを設立して、まだ3年ほどしか経っていませんが、会社を設立する準備段階の研究開発期間も入れると、それ以上の年月を重ねており、研究開発期間には社内モデルや独自のノウハウも蓄積しています。そのため、年間で短期間のプロジェクトをいくつも平行していけるので、それが多くの開発実績に繋がっています。
そして2018年からは、この5つの技術を組み合わせて派生させることで、お客様のニーズにマッチしたAIソリューションの提供を進めています(写真1)。その中で、「あらゆる課題にAIを」、「業界の壁がない」、「豊富な開発経験・多数な開発実績で」、「一緒に考え、作り上げる」といった独自の強みを活かしながら、グループ全体で事業を展開しています。
- 会社名
- AIMENEXT JAPAN株式会社
- 所在地
- 東京都千代田区
-
真空リフロー、N2リフロー、エアリフローのことなら、エイテックテクトロン(株)にお任せください。フラックスレス真空リフロー装置販売開始!エイテックテクトロン株式会社
-
アレムコの導電性/熱伝導性接着剤,コーティング材,グリースのことなら(株)エス・エス・アイ株式会社エス・エスアイ
-
独自の加工技術とノウハウで様々な材料にチャレンジ 〜色々なアイデアを生み出して研究者をサポート〜 ムソー工業株式会社 代表取締役 尾針 徹治 氏Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
-
SEMICON Japan 2023 2023年12月13日(水)〜15日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON Japan 2023が開催された。Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社