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テクニカルレポート
2014.07.22
実装不良の原因と対策
基板要因
(株)クオルテック

2.水溶性プリフラックス処理

 水溶性プリフラックス処理はOSP処理(Organic Solderbility Preservative)とも呼ばれ、Cuパッドに簡単な処理を施すことで対応できることから、広く普及している(以後OSPと記す)。ぬれ広がりは劣るが処理液も比較的安価で、簡易な塗布で済むため、コスト面にすぐれる。はんだ付け性はそれほどよくはないが、他方法と比較しても極端な異常は発生しにくく、安定しているともいえる。
OSP基板で、多数枚、広い範囲で異常が発生する事例は少ない。比較的多い不具合の状態を図4に示す。Ca、Mgなど複数の無機物が検出されことから、洗浄水の残渣が原因と推測された。また、不ぬれ部からヨウ素が検出されることもある。
室温に放置していたOSP基板を明視野で観察すると、色合いのことなるパッドや、同一パッド内で丸く変色している個所が観察されることから、OSP塗布条件も影響しているものと推測する(図5)。

図4 OSP基板でのぬれ不良

図5 OSP不均一

3.はんだレベラ処理

 はんだレベラ処理(以後、レベラと表示)は、ホットエアソルダレベラ(HASL),ホットエアレベラ(HAL)などと呼ばれ、主に車載、産業用分野で使用されてきた。同じはんだがコートされているため接合は拡散だけで、金属間化合物層の形成を伴わない。このため、はんだ付け性にすぐれており、信頼性を要求される分野での利用が主となってきた。はんだレベラの広がりを図6に示す。

図6 はんだ広がり

 

 

 

会社名
(株)クオルテック
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