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テクニカルレポート
2014.06.12
IPA/アルコールの代替品として理想的な対環境性能、費用対効果を実現するプリント基板フラックス洗浄剤
ZESTRONヨーロッパ

3.高い処理コストにつながる大量消費
  洗浄剤の消費量は、主に次の要素によって決まる。
●揮発
●寿命/取り込み容量
●処理/使用
  IPA/アルコールの高い揮発性は、現代的な洗浄剤と比べて取り扱い時や使用中にはるかに高い揮発損失が発生する。もちろんIPAはフラックス除去専用として設計されているわけではなく、非常に単純な溶剤であるため、フラックス溶解度も非常に限りがある。そしてこの弱い取り込み容量のため、非常に限られた液寿命、頻繁な液交換、ひいては全体の高プロセスコストにつながる結果となる。当社が行った実験結果では、水系あるいは最新の溶剤系洗浄剤を使用することによって、消費量が1/4~1/6(用途により異なる)に低減できることが示された。
また、IPAを使用した場合の全体プロセスコストは、可燃性液体の輸送や貯蔵に関わる特別価格の予防対策、そしてIPA使用に要求される高価な防爆装置の投資によってさらに増加することになる。

 

4.健康問題 

  近年、IPAは、妊娠中の女性作業者が直接触れると、胎児に有害であったり、突然変異の可能性があるとして(MSDS記述の図5参照)、拡大調査の下にあった。さらにIPAの蒸気を吸入すると眠気やめまいを引き起こす。これらの事実がMSDSに記載されており、HMIS情報(危険物情報システム)でも2-3-1(健康–引火性-反応)という形で反映されていながらも(なお、最悪の評価は4-4-4)しばしば無視されている。 

図5 IPAのMSDSから抽出

  これら潜在的な健康への懸念は、特に間接的な暴露でも無視すべきではない。多くの量産工場が間接部門のエリアと直接繋がっており、IPAが充満した空気に同様にさらされているといえる。

 

 

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ZESTRONヨーロッパ
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