3. 品質確保に貢献するソフトウェア
(1) 品質M2M
M2M連携でラインを安定稼働させ、品質を向上・維持させる機能。たとえば、SPIからプリンタへはんだ位置情報やクリーニング指示をフィードバックし、印刷品質の向上を図ることが可能(図12)。
図12 品質M2Mの例 SPIから印刷機へクリーニングフィードバック
(2) 部品画像検索
マウンタの部品認識画像をすべて保存して不良発生時に検索し、不良の要因特定に迅速に対応可能。
(3) N点照合
リフロー前後の外観検査結果をきっかけにプリンタ、マウンタ関連の画像と情報を突き合わせ、NG搭載点の不良要因をすばやく特定する(図13)。
図13 N点照合
(4) 品質モニタリング
外観検査の結果を統計的にモニタリングし、NGが発生する前の兆候を監視できる(図14)。
図14 品質モニタリング
4. メンテナンスをサポートするソフトウェア
(1) メンテナンスモニタ
フィーダの状態を見える化しメンテナンスの必要なフィーダなどを通知し、メンテナンスを促して問題の発生を未然に防止する。また、工場全体にある対象物のメンテナンスの必要性、過去の実施時期や結果などの情報を一覧で確認可能(図15)。
図15 メンテナンスモニタ
工場全体の対象物のメンテナンス情報を一覧
(2) ヤマハとつながる遠隔サポート
IoTを用いてヤマハのオペレータと繋がることで現場のトラブルを直接サポートが可能。世界中にあるお客様の拠点とつながることができ、遠隔地にいてもリモートサポートでトラブルによるダウンタイムを最小化できる(図16)。
図16 ヤマハと繋がる遠隔サポート
6.最後に
本稿では、業界随一の実装機器のフルラインナップメーカーとしての立ち位置を確立させるべく開発した最新製品と、そのような当社にしかできないコンセプト「1 STOP SOLUTION」により、ブラックボックスのない高度M2M連携を実現して相乗効果を最大限に引き出し、さらなる高効率な究極の表面実装ライン構築を目指す取り組みを紹介した。
なお、「1 STOP SOLUTION」コンセプトによるアドバンテージとしては、上述以外にもたとえば、共通オペレーション、問題発生時の1メーカー窓口による一括サポート対応、各機器同士の高い補修パーツ互換性など、広範囲にわたる現実的な効率を高めるメリットがあることを付け加えておく。
今後も当社は、お客様の課題解決を真摯に受け止めながら市場の期待に挑戦し、さらにはその期待を超える価値を具現化するために製品開発に邁進していく所存である。
- 会社名
- ヤマハ発動機(株)
- 所在地
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