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テクニカルレポート
2018.08.31
1 STOP SOLUTION」が実現させる高度M2M連携による高効率表面実装ライン
IoT / M2M統合システム「インテリジェントファクトリー」
ヤマハ発動機(株)

 

3. 新ハイエンド高効率モジュラ『Z:LEX YSM20R』

写真 ハイエンド高効率モジュラ『Z:LEX YSM20R』

 当社SMT機器の中核をなす主力マウンタであり、ヘッド交換不要で超小型チップ部品から大型部品まで実装可能とし、多様な生産形態に効率良く柔軟に対応すると同時にクラス世界最速レベルの搭載能力をも兼ね備えた、理想のコンセプト「1ヘッドソリューション」をきわめた、万能型ハイエンド高効率モジュラ『Z : LEX』シリーズの最新マウンタ。

 上級モデルの「TypePV」とスタンダードモデル「TypeSV」の2タイプから選択可能であるが、ここでは、高性能な「TypePV」の特徴を以下にご紹介する。

 

(1) 従来機比5%スピードアップしクラス世界最速の搭載能力を実現

 XY軸の高速化や吸着から装着までの動作を改良、同時に高速化に対応して構造部品を見直して剛性を強化するなどし、「YSM20」比約5%アップとなるクラス世界最速95,000CPH(当社最適条件 : 2018年1月ヤマハ調べ)の搭載能力を達成した。

 

(2) 部品対応力が向上した新ワイドスキャンカメラ

 吸着位置から装着位置までの最短経路間で部品認識を行う「フライング認識」により認識ロスゼロで高速搭載が可能な当社独自のスキャンカメラの性能を向上、その対応部品サイズを□8mmから□12mmへと拡大すると共に、サイド照明を採用し、CSP(Chip Scale Package) /BGA(Ball Grid Array)などのボール電極部品の高速認識が可能になり、実生産での能力を大幅に向上させた(写真5)。

写真5 サイド照明装備スキャンカメラによる、CSPの全ボール電極高速フライング認識

 

 併せて0201(0.25×0.125mm)サイズ超小型チップ部品にも対応した。

 

(3) マシンを停止せずラインの稼働率を向上するオプション機能

 

① スキルレス化でテープ部品の補給を革新するオートローディングフィーダ(図5)

 マシンを停止することなく、テープを挿すだけで誰でも簡単にテープ部品の補給が可能。当社独自のトップテープをはがす必要のないセンターオープン方式により、毛羽・剥離帯電による吸着ミスを低減。

 また、手元で楽にセット可能な独自のテープセット機構や、使用中に次のリールをいつでもプリセットできる機構などにより、作業者の使い勝手を大幅に向上。スプライシング作業も不要となり、トップテープ回収作業も不要など、マシン停止時間・作業時間の低減やランニングコストの削減が可能。

図5 部品補給を革新するヤマハオートローディングフィーダ

 

② 無停止パレット交換ATS(Auto Tray Sequencer)「sATS30NS」

 30段固定式の自動交換式トレイ部品供給装置『sATS30』に、自動運転を継続したまま空パレットの排出及び新しいパレットの供給が可能な機能を追加。自動で排出される空パレットとの交換で新しいパレットをセットし供給ボタンを押すだけで、自動でマガジンに新パレットが供給される。また、段取り時にはマガジン一括セットが可能。

 

③ ノンストップフィーダ一括交換システム

 従来、フィーダ一括交換台車を着脱する時は、安全性からマシンを必ず停止して実施していたが、台車の着脱時の開口部分に吸着部の開閉シャッタ式カバーを設置。台車を外すと自動でシャッタが閉じる仕組みでマシンを停めずに安全に台車交換を可能とし稼働率を向上。

 

会社名
ヤマハ発動機(株)
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