(3)『Silent』&『Speedy』
図11 カメラ駆動 機構
高剛性のX-Y2軸駆動機構とベルト駆動採用により、カメラ部は静かで滑らかな高速移動が行える。また、自社製品の半導体ウエハ搬送用ロボット技術を応用し、±0.1mmの正確な位置精度を得ることができる。カメラ駆動部を図11に示す。
検査時にカメラのみが移動することで基板の実装部品への影響を最小限に抑えられるため、リフロー前検査なども高速で行える。
この駆動機構と220万画素カメラによる広範囲の撮像領域により当社比、約3倍のスピードでの検査を実現している。
(4)『Slim』
高速検査機構を実現しつつ装置サイズのコンパクト化に成功している。幅が620mmのため、新規ラインへの配置や既存ラインへの追加設置性に優れた機体となっている(図12)。
また、フロントオープニング機構により、両サイドを挟まれたラインレイアウトでも前面を妨げず、大開口で簡単に基板へアクセスすることを可能にした。
図12 ライン導入例一覧
工程管理
図13 ソフト運営イメージ
図14 Repair画面
図15 パレート図
図16 基板外観検査装置 ラインナップ
外観検査装置により不良基板を検出することで、不良品の流出防止は可能であるが、本質的な不良原因を対策しない限り、不良が出続ける状態となる。これは材料や工数の費用増大に繋がる。
そこで『Sherlock Repair Station』と『Sherlock SPC System』の2つの工程管理ソフトを使用することで、統計的に品質のばらつきを管理することができる。不良の増加傾向の発見や不良解析の支援など、不良品発生そのものを防ぐことが可能である。
これらのソフトはネットワークで接続している検査装置の検査結果を監視しており、工程管理者が現場に行かなくてもリアルタイムで把握が可能である(図13)。
(1)Sherlock Repair Station
Sherlock SPC Systemは検査結果情報と『Sherlock Repair Station』による修繕結果情報を集計し、不良発生状況を工程・機種・時間帯・部品・不良内容によってグラフ表示することで、検査状況の可視化・数値化ができるソフトである。
たとえば、部品別の不良発生率を表示すれば、不良発生の多い部品を容易に把握することが可能である(図15)。
また、検査結果をリアルタイムで集計・監視を行っているため、不良発生率上昇などの検査工程の異常を検知可能であり、不良発生に即時対応できる。
(3)基板外観検査装置の活用
本装置を導入することにより、基板外観検査の品質安定化と高速化、さらには省人化が可能となる。
本装置を導入する場所は最終外観だけではなく工程内に配置することにより、工程の早い段階での不良撲滅にも効果を発揮する。
Sherlockはすべての製造業の原点ともいえる『儲かるものづくり』に貢献できる検査装置となっている(図16)。
当社は基板の開発・設計から製造までを行う知識・技術、生産でのノウハウを集結させ、基板外観検査業界に一石を投じる製品を開発した。この検査装置が新しい業界の常識になることを期待している。
- 会社名
- (株)レクザム
- 所在地
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