⑤工程管理
外観検査装置により不良基板を検出するだけでは、不良の流出防止は十分とは言えない。検出した不良品の修繕や検査データの最新版管理、トレーサビリティと製造工程に求められる要求は多岐に亘る。
そこで「Sherlock Repair Station」や「Sherlock Manager」といったオプションソフトを使用することで、不良品の修繕、廃棄管理や検査データの自動共有を実現することが可能となる。
また、レーザマーカーによる識別と各内蔵カメラによる読み出しで基板と検査記録の紐付けを行う(図9)。

図9 Repair運営イメージ
⑥AI機能の検査活用
検査データの作成支援に効果を発揮しているAI技術だが、当社では並行して検査機能への導入も進めている。
6.1 3D検査装置
従来の基板検査では、不特定多数の個所に発生する大きさや形状が変化するはんだボール検査は良品モデルを定義することが難しく、安定して検査することは困難だった。
そこでDeep learningによる一般物体検出手法のアルゴリズムを採用して、事前に大量のはんだボール画像を教師データとして与えることで特徴を学習させ、検査する画像内のどこにはんだボールがあるのか(あるいはないのか)の検査を実現している(図10)。

図10 はんだボールの検出イメージ
6.2 はんだ面検査装置
同様に、良品モデルを定義することが難しい対象として、はんだ面の挿入部品のリード形状が挙げられる。リードの傾き具合は一定ではなく、そこにはんだが付くため、形状が変化しやすい。これもDeep learningによる学習を行うことで、リード抜けといった従来の検査では困難であった不良の検出を実現している(図11)。

図11 リード検査イメージ
他にもマイクロブリッジ検査へのAI活用など、従来のルールベース検査を補い、現場で求められる装置へ進化を続けている。
⑦自動化設備の検査機能
当社は現場で必要とされる自動化設備をラインアップしており、各自動化設備で必要な検査機能も有している。
7.1 吸着用テープ除去機
SMTのコネクタなどの異形部品は、吸着力を高めるためにマウント用吸着テープが貼付されているが、これまでは除去作業と剥がし残し検査は人手に頼っていた。
吸着用テープ除去機では、内蔵カメラの画像を基にティーチング時の吸着テープあり画像と吸着テープ除去動作後の画像を比較して、剥がし残しを検査できる機能を搭載している(図12)。

図12 Hummingbird-550剥がし残し検査
7.2 レーザマーカー
基板識別用に基板にQRなどを印字するが、以降の工程で紐付けが行えるように、内蔵カメラによるQRの読み出しチェックやシリアルの重複チェック機能を搭載している(図13)。

図13 シリアル重複チェック機能
7.3 基板コーティング装置
基板コーティング装置では、UV照明を用いた塗布後の塗布検査機能を搭載している。塗布データを基に下記の検査を実施する。
●塗布禁止範囲への塗布剤の飛び散り
●塗布範囲内の塗り残し
●塗布エリア外への塗布剤のはみ出し
塗布データを基にしているため、検査データを一から作成することなく検査データを作成できることも、データ作成時間短縮に一役買っている(図14)。

図14 UV蛍光画像と検査結果
⑧基板外観検査技術の活用
当社の装置を導入することで、基板製作工程の自動化が進み、実作業の低減や外観検査の品質安定化と高速化、ひいては省人化が可能となる。
すべての製造業の原点ともいえる「儲かるものづくり」に貢献できる装置群となっており、自社の工程だけでなく他社の工程改善にも貢献できる装置を目指し、日々進化を続けている(図15)。

図15 ライン導入案
当社は、基板の開発・設計から製造までを行う知識・技術、生産でのノウハウを集結させ、基板外観検査業界に一石を投じ続けている。この装置群が新しい業界の常識になることを期待している。
- 会社名
- (株)レクザム
- 所在地

-
真空リフロー、N2リフロー、エアリフローのことなら、エイテックテクトロン(株)にお任せください。フラックスレス真空リフロー装置販売開始!エイテックテクトロン株式会社
-
独自の加工技術とノウハウで様々な材料にチャレンジ 〜色々なアイデアを生み出して研究者をサポート〜 ムソー工業株式会社 代表取締役 尾針 徹治 氏Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
-
話題のGlass PKG実装技術の動向 〜先端電子部品への応用と 最新のCuダイレクトめっきGWCについて〜 Grand Joint Technology Ltd 大西 哲也(T. Onishi)Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社











