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テクニカルレポート
2026.08.20
航空宇宙、軍用電子部品に特化した特殊電子部品専門研究会 CMSE2026 @ LAX
Grand Joint Technology Ltd.
大西 哲也

②コンファレンス概要

初日の28日には4件のチュートリアルの中で、先端エレクトロニクス部品工学の原理と実践、不良解析手法と先端2.3D FO-WLPの紹介、MIL規格の解説とJEDEC規格の新たな内容についての話があった。

若手電子コンポーネントエンジニアの育成に重きを置いている。

チュートリアルの後の夕方には、交流を深めるための、懇親会も開催された(写真2)。

写真2 チュートリアル後の懇親会の様子

 

29日と30日の、2つのキーノートと技術プレゼンテーションは、シングルセッション進行で開催され、2日間の計32件の技術プレゼンテーションでは、落ち着いた雰囲気の中で、宇宙航空、軍用電子部品の専門家の質疑、討議が続く。

2つのキーノートとしては、

1.IBM社Strategic Advisor to IBM Semiconductors within IBM ResearchのDr. Dev ShenoyからMicroelectronics: Critical Enabler for Innovation in Commercial and Military Systems(写真3).

写真3 キーノート1

 

2.Paumanok Publications社の Dennis Zogbi氏からUltra-Low Loss and Precision Passive Components for Quantum Computing:Market Opportunities and Technology Requirements 2025-2030といった話があった。

IBM Semiconductors Strategic AdvisorのDr. Dev Shenoyは、陸軍省研究・技術担当次官室(OUSW(R&E))のマイクロエレクトロニクス担当主席ディレクターとして、兵士に高度な半導体技術を提供するための取り組みを主導し、話題のCHIPS法に基づくマイクロエレクトロニクス・コモンズ(ME Commons)プログラムを創設。

米国のラボ・トゥ・ファブ(ラボから製造工場への)プロトタイプ開発、国内製造、人材育成、知的財産保護を強化し、高度な兵器システム向けの最先端マイクロエレクトロニクスへのアクセスを確保することを目的とした。

信頼性と安全性を保証するマイクロエレクトロニクス・プログラム、国防マイクロエレクトロニクス・クロスファンクショナルチーム、戦略的耐放射線エレクトロニクス評議会などのイニシアチブを統括、その後はこの紙面では紹介してはいけないような、特別な経歴と経験がある。

Paumanok Publications社のDennisZogbi氏からは、日本では全くマークされずに情報もほとんどない、量子コンピュータに使用する受動部品に関する、今後の展開とその重要性が膨大なデータとともに示唆された。

30件の発表プレゼンテーションでは、関連規格、部品認証システム、信頼性、MLCCコンデンサのグレード解説、COTS市場流通品からの拡張信頼性、自動車用(車載グレード)部品や代替グレード部品の軍事・宇宙への流用・選定プロセス、セラミックサブマウント、熱放散、熱管理、受動部品、薄膜抵抗材料、ベアダイ実装などといった多岐にわたるテーマについて、4つのセッションに分けられて興味深い話と議論が続いた(写真4)。

写真4 各セッションでの討議の様子

 

各プレゼンテーション表紙を見るだけでも、明らかに、ちょっと日本では見られない、聞けない内容ばかりの講演であった(図4、5、6)。

図4 見ているだけでもすごいプレゼンテーションタイトル表紙

図5 見ているだけでもすごいプレゼンテーションタイトル表紙

図6 見ているだけでもすごいプレゼンテーションタイトル表紙

 

計218名の参加者の中には、国防・宇宙政府機関、航空宇宙・防衛のシステムインテグレータとしてNASA, The Aerospace Corporation米国航空宇宙局、BAE Systems、Hi-Rel Laboratories,Inc.、Lockheed Martin、RTX-Raytheon、Northrop Grumman、Boeing, MDA Space, Honeywell Aerospaceなど、日本での電子部品研究会ではほとんどなじみのない組織名・社名が確認できる。

先端電子部品関連としては、Vishay Intertechnology, Inc.、YAGEO Group/KEMET、KYOCERA AVX、防衛・航空宇宙向けディスプレイソリューションを提供するToPro Technologyなどから、複数名の参加があった。

日本人の参加者は少ないが、日系会社も含めて計8名の参加であった。

 

※この会議で使われている、聞きなれない略語などについて紹介する。

・COT :

Commercial Off-The-Shelf一般に入手可能な市販・産業用部品

・COT+ :

市場流通品(COTS)に独自の高信頼性スクリーニングや拡張温度保証、トレーサビリティを付加した高信頼品

・AEC-Q :

自動車向け電子部品の信頼性および品質認定に関する世界共通の業界標準規格

・DLA :

アメリカ軍の調達や備蓄を担当するThe Defense Logistics Agencyが管理・承認する軍用規格(MILスペック)や図面・部品基準

・ESCC :

European Space Components Coordination standardization欧州宇宙部品調整機関が定める宇宙部品の標準化フレームワーク

・EEE components :

Electrical, Electronic, and Electromechanical電気・電子・電気機械部品

会社名
Grand Joint Technology Ltd.
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