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テクニカルレポート
2023.05.23
第1回 実装組立プロセス技術展2023

 メイショウ(株)では、5Gインフラ系基板対応リワーク装置『MS9000XL 大型基板用』を展示(写真9)。

次世代サーバや基地局向けの大型基板に対応する装置で、対応基板サイズは650×700mm、対象部品サイズは□5〜150(0402〜オプション)。独自開発のITTSⅡ(自動温度追尾システム)により、部品取り外し作業を行いながら同時に基板の温度プロファイル取得が可能。推奨温度プロファイルを入力するだけで、面倒なプロファイル作成が15分ほどで完成し、作業時間の短縮に貢献する。

なお、本製品は、(株)日立技研の項でご紹介した目視検査支援機『Neoview』との連動を実現。検査装置とのデータ連携によって、検査後に効率よくリワークを行うことができる。

写真9 5Gインフラ系基板対応リワーク装置『MS9000XL 大型基板用』

 

(有)イトウプリントでは、同社が製造販売する実装治具、メタルマスクを紹介していた(写真10)。

今日のメタルマスクは、微細部品と大型部品が混在していることから、板厚コントロールが注目されているという。同社では完璧に板厚がコントロールされたステップステンシルの提供を開始した。また、厚さ10mmのワンタッチフレームは、独自開発の中空フレームで、薄くても従来通りのテンションを得ることが可能。1/3のスペースで保管でき、セットもワンタッチで完了。工具も一切必要ない。

写真10 (有)イトウプリントのメタルマスクの展示

 

化研テック(株)では、洗浄に関する各種製品を紹介していた。

フローパレット洗浄システム『パレットクリーナー PCLT』(写真11)は、フローパレットは最大15枚投入でき、リフローパーツの洗浄も行える。洗浄力にも優れ、操作も容易。液交換も簡単で、排液時には専用洗浄剤パレクリン(石油缶)をセットするだけなので手が汚れない。100V電源だけで起動可能なので設置しやすく、低コストな製品になっている。この他、超低臭なリフロー炉 やに洗浄剤『ロックリン YD-99』についての展示なども行われ、注目されていた。

写真11 化研テック(株)の展示

 

(株)サヤカでは、ルータ式基板分割機の製品ラインアップを紹介(写真12)。

カメラ搭載卓上型の『SAM-CT23

S』は、カメラで基板を見ながら簡単にティーチングが可能で、QRコードで切断プログラムを自動切り替えできる機能を標準装備している。ルータビットの高さを自動で切り替え、長寿命化を実現。実装後の基板を低ストレスかつ安全に切断。他の分割機と治具の共用が可能で、量産だけでなく試作用途にも適する。インライン対応モデルで自動化対応型の『SAMCT34XJ』は、基板の供給・排出の自動化を前提としたきめ細やかな標準仕様の製品で、高速・高精度な切断を追求。カメラで基板を見ながらのティーチング機能に加えて、CADデータによる編集も行える製品となっている。この2製品はともに、画像処理機能の搭載によって、切断位置を自動補正する。

写真12 ルータ式基板分割機『SAM-CT23S』と『SAMCT34XJ』

 

 KnK(株)の1番目のブースではリール内の電子部品を4リール同時に99.9%の高精度、高速(8秒)にカウントするX線チップカウンタ『HAWKEYE2000』

を紹介(写真13)。

リールは登録せずにカウント可能で、画面操作も簡単。スピーディな計測で効率の向上化に貢献。ピッチ登録などの手間も不要でカウントミスの軽減を実現する。また、4リールセンサによってシール貼り付けミスを防止(オプション)。さらに、放射線漏れを保護する遮蔽構造、二重安全システムの採用、ドア用ライトカーテンセンサの付属など、安全性にも配慮されている。

写真13 X線チップカウンタ『HAWKEYE2000』

 

アポロ精工(株)のブースでは、デスクトップ型のIH(誘導加熱)はんだ付け装置『J-CAT WAVE』を紹介していた(写真14)。

大熱容量はんだ付けを速やかに行うため、磁気集中技術によって局所的なセルフヒーティングを実現する非接触はんだ付け装置。端子・基板に加え、はんだのセルフヒーティングにより、従来の伝熱方式に対して発熱エネルギーを約1.5倍に向上させている。各ポイントごとに予熱・加熱・後熱設定でき、最適な形に仕上げることができ、稼働中のクリーニングは不要で、連続して長時間のはんだ付けが可能。交換部品も少なく、ランニングコストも低い。

写真14 デスクトップ型IHはんだ付け装置『J-CAT WAVE』

 

マランツエレクトロニクス(株)の1番目のブースでは、多機能検査装置『i22X-300L/400L/500L』ライン組み込み型検査ユニットを紹介(写真15)。

『i22X-300L/400L/500L』は組み立て後の目視検査を自動化する装置で、専用ラインの検査工程の自動化を実現。従来の直上検査をそのままに、直交ロボットタイプも登場し、ロボット、制御PC、検査ソフトウエアをオールインワンセットとした。ティーチングペンダントレスにより3軸(X、Y、Z)の動作司令はクリック・マウスにより簡単に操作できる。オプションの『Catch System』は検査結果の保存、集計、出力、バーコード呼び出しが可能で、トレーサビリティに対応する。

写真15 多機能検査装置『i22XL』ライン組み込み型検査ユニットに関する展示

 

(株)東京測器研究所では、同社の高速/高精度/高機能データロガの内蔵ユニット10CHモデル『TS-960』を用いた、基板組み込み時のひずみ測定のデモを行っていた(写真16)。

デモでは、基板を筐体にビス止めする際に部品にかかるストレス状況を測定。ビスの軸力をボルト軸力計で測定して、基板の締付時ストレスを3軸ひずみゲージでロゼット解析し、最大主ひずみ値を表示していた。

同社ではストレスによる基板のトラブルを未然に防ぐための「軸力ボルト製作/校正サービス」を行っている他、基板ストレスチェックシステムを用意しており、計測ソフトウエアによるひずみ解析で「基板ストレス源の特定」を行うサービスを行なっている。

写真16 『TS-960』を用いた基板組み込み時のひずみ測定のデモ

 

 KnK(株)の2番目のブースでは、インライン型基板クリーナー『KN-BCR』と連結コンベア『KNCC-605』を組み合わせて紹介していた(写真17)。

『KN-BCR』は、基板搬入後に2本のブラシローラで確実に異物を掻き上げて上部から集塵し、イオナイザブローによって除電する機構を採用。特に除去しづらいとされているレーザマーキング後の粘着質の異物についても、目の細かい2本の除電ブラシで確実に除去する。そしてコンベア搬出位置にて、後工程からの要求信号を受ければ搬出する。

写真17 インライン型基板クリーナー『KN-BCR』と連結コンベア『KNCC-605』

 

アルファーデザイン(株)では、半自動部品挿入機『Board-Packer AMM』を紹介していた(写真18)。

挿入位置の間違いを防止し、挿入後のカットならびにクリンチをする製品で、現工程での事前のリードプリカットや、はんだ槽前の治具の脱着をなくすことが可能。あらかじめプログラムされた挿入順序に合わせて、プリント基板裏面から挿入位置がLED照光で指示される。挿入順序にあわせて最大8種類の部品出庫が行え、オプションで16/24/36/48品種対応可能。同社がこれまで培った、たしかなカット&クリンチ技術により、品質の向上を実現する。

写真18 半自動部品挿入機『Board-Packer AMM』

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地