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テクニカルレポート
2015.05.11
最近のプリント配線板技術の動向
髙木技術士事務所

 

ビルドアップ法における開発技術

1.パネルめっき法とパターめっき法、セミアディティブ法

  多層プリント配線板の製造プロセスのなかで、Z方向の接続と外層パターン作成法で、パネルめっき法とパターンめっき法がある。前者は工程の合理化が進み普及している。しかし高精細パターンを必要としているプリント配線板では銅箔を薄くしたパターンめっき法が次第に採用されてきている。この両者の比較を図6に示した4)。パターンめっき法はレジストの精度とシード層のエッチングによりパターン精度が決まるので、高精度になる。この方法で、銅箔を用いないものが,セミアディティブ法である。半導体チップ搭載のパッケージ基板には多く使われている方法である。しかし、樹脂基板とも接着について容易となる2µm 程度の極薄銅箔を用い、これをMSAP法という事がある。実際は銅箔を用いたパターンめっき法である。このパターンめっき法、セミアディティブ法においてはシード層のアンダーカットのない高精度のエッチングが必要である。

図6 パネルめっき法とパターンめっき法の比較

2.フィルドビアめっき法5)

  多層プリント配線板では多数の層間の接続も必要となり、ビルドアップ法においても求められる。図7の多重層接続の形成において、従来のコンフォーマルのビアめっきでは千鳥足接続となる。ビア内をめっきで充填する事で、直上にスタックする接続とすることができ、配線の高密度化と電気特性の向上が望める。最適化するめっき液の添加剤の開発が進められ、実用化しているが、この添加剤の定常的な制御が重要となる。

図8 フィルドビアによる高密度実装の例

 

 

 

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