1-2.国別市場
次に国別の品種別生産金額の割合を示すと次のようになる。
1-2-1.中国
中国は世界の工場として位置付けされ、電子回路基板についても中国での生産が進展した。
特に台湾の電子回路基板メーカーが中国に大規模の工場を建設し、生産を開始した。日本を含めて他の国からも中国に進出した背景があり、そのため中国での電子回路基板の生産が飛躍的にあがった。
生産は標準的な多層電子回路基板(54.4%)、ビルドアップ多層電子回路基板(19.6%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(12.0%)、片両面電子回路基板(9.7%)と続く(図4)。

図4 中国の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-2.台湾
台湾は早くから電子産業に力を入れ、半導体産業とともに電子回路産業も発展した国である。
半導体産業の王国でもある台湾は、半導体に使用されるICサブストレート基板の割合が多く(34.2%)、次に標準的な多層電子回路基板(20.4%)、ビルドアップ多層電子回路基板(20.3%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(19.3%)、片両面電子回路基板(5.2%)と続く(図5)。

図5 台湾の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-3.韓国
韓国も半導体産業に強く、その影響を受けてかICサブストレート基板(55.0%)の割合が上昇し、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(17.7%)、標準的な多層電子回路基板(14.7%)、ビルドアップ多層電子回路基板(6.9%)、片両面電子回路基板(5.5%)と続く(図6)。

図6 韓国の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-4.日本
圧倒的にICサブストレート基板の割合が多く(44.9%)、次に標準的な多層電子回路基板(21.9%)、片両面電子回路基板(15.6%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(7.5%)と続く(図7)。
サブストレート基板は、日本で開発されて他の国に広がっていた製品で高精細のビルドアップ多層電子回路基板が必要で、ビルドアップ層も2段からさらに多いものでは6段まで進展している。

図7 日本の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
さて、ここで日本国内での電子回路基板の生産実績は、図8(黒棒)に示すように過去、3回の変曲点を経験している。
顧客であるセットメーカーの海外進出によって国内での電子機器の生産規模は4兆円規模まで縮小している。国内での電子機器の生産のピークは1991年で、16.4兆円もあった。そのような状況のため図8に示すように電子回路基板の国内生産は2008年以降、縮小傾向にある。これはタイ、ベトナム、中国での生産が進展して海外での生産によるものである。海外生産が2001年以降から徐々にあがり、海外生産比率は60%をピークに現在は45%となり、現在は国内生産の方が多くなっている。

図8 日系企業の電子回路基板の生産推移 ■国内生産 ■海外生産
1-2-5.他のアジア諸国
インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムなどのアジア諸国での電子回路基板の生産が徐々に増えてきている。台湾企業のタイへの生産移管によって新工場が立ち上がっており、生産規模がタイで今後、急激に増加するものと予想される。
フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板の生産が多く(34.6%)、次に標準的な多層電子回路基板(25.8%)、ビルドアップ多層電子回路基板(12.1%)、ICサブストレート基板(12.2%)、片両面電子回路基板(13.5%)と続く。タイに台湾及び中国から新たな進出先となって2024年以降に量産が開始されるため比率が変わっていくものと思う(図9)。

図9 他のアジア諸国の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-6.北米
北米は標準的な多層電子回路基板が圧倒的に多く(68.0%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(12.5%)、ビルドアップ多層電子回路基板(10.3%)、片両面電子回路基板(8.7%)と続く。ICサブストレートは殆ど生産していない状況である(図10)。

図10 北米の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-7.欧州
標準的な多層電子回路基板(43.6%)、片両面電子回路基板(16.9%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板 (19.3%)、ビルドアップ多層電子回路基板(13.0%)と続く(図11)。

図11 欧州の品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-8.インド
中国の次は、インドが電子産業関係で発展すると期待されている国である。電子回路基板については、まだ、圧倒的に片両面電子回路基板(46.0%)で、その次に標準的な多層電子回路基板(22.4%)、ビルドアップ多層電子回路基板(11.6%)そして、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(5.6%)がランクされている。5年間で、高密度の電子回路基板に移行していることが分かる。中国の次の世界の生産国となろうとしているのでこの比率は変わってくると予想する(図12)。

図12 インドの品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
1-2-9.中近東・アフリカ
イスラエルを含んだ中近東・アフリカでは、標準的な多層電子回路基板(39.1%)、フレキシブル電子回路基板・リジッドフレキ電子回路基板(21.7%)、片両面電子回路基板(17.4%)、ビルドアップ多層電子回路基板(8.7%)、ICサブストレート基板(8.7%)と続く(図13)。

図13 中近東・アフリカの品種別電子回路基板生産額割合(WECC)
以上、国別の電子回路基板の市場について各国の品種別の生産状況について明らかにし、5年後の推移を確認した。電子回路基板を生産する国が広がっていき、今や中国が世界の半分以上を生産する電子回路基板製造大国となった。
国によって生産の品種の違いがあり、興味深い点であり、国情に合わせた生産体制になっているものと思われる。
上記のような世界の電子回路基板市場を認識しながら次に電子回路基板を取り巻く業界の動きについて紹介する。
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