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テクニカルレポート
2025.09.25
ガラス基板、ガラスコア、Glass PKG実装技術 電子部品への応用
Grand Joint Technology Ltd
大西 哲也 (T. Onishi)

②Glass PKG関連の学会での発表テーマの推移

ECTC2015年でのGlass TGV関連の発表件数は、ジョ−ジア工科大学を中心に16件にも及び、TSVの25件発表に迫る最初のブームである。

表4から表8の、最近のECTCでのGlass PKGに関するテーマから、その用途推移や課題がよくわかる。

表4 ECTC2020でのGlass TGV PKG関連の論文

表5 ECTC2022でのGlass TGV PKG関連の論文

表6 ECTC2023でのGlass TGV PKG関連の論文

表7 ECTC2024でのGlass TGV PKG関連の論文

表8 Glass TGV paper @ ECTC2025

 

ECTC2020年の用途例では、アンテナ、高周波対応受動部品用途が注目され、ECTC2022(表5)とECTC2023(表6)に反りに関するものがある。これが実は、今話題のAI用HPCのインターポーザやサブストレートして、ガラスが注目されている一番の特徴である。低反り、低吸湿性、低CTE、高剛性による寸法安定性といった特性は、HPC向けの大サイズインターポーザやサブストレートに大きなICダイを実装する際に重要であることを示している。

ECTC2024(表7)では、RDLビルドアップ層の応力が背割れと呼ばれるクラックやガラスと再配線層用絶縁層との密着性などの信頼性に及ぼす影響などがテーマに上る。ECTC2025(表8)では、ガラスの光電融合Co-Packaged Optics(CPO)への応用が話題となり、ガラスのシングレーション、信頼性などの議論があり、何と28件もの発表件数で、ガラスPKGへの期待の大きな波が、再度来ていることがわかる。

2024年ICEP実装国際会議@富山でのGlass PKGが話題を呼んだが、ICEP2025国際会議@長野の3つのGlass PKGセッション(表9)では、各セッション参加者が200〜300名もあり(写真1)、実用化技術や課題事項なども確認できた。日本の技術の完成度も高まっており、来年のICEP-HBS 2026@広島(図2)でもガラスPKGセッションが開催される。

表9 Glass PKG session @ ICEP2025

写真1 ICEP 2025 Glass PKG Session

図2 ICEP-HBS 2026(広島)

 

2025年10月に台湾で開催されるTPCA基板関連展示会と同時開催されるIMPACT2025実装研究会(図3)でも、ガラスPKGが注目されている。

図3 台湾での実装研究会IMPACT2025

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Grand Joint Technology Ltd
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