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テクニカルレポート
2024.03.26
「MUSUBI Satellite Labo West」がオープン
エレクトロニクス実装技術編集部

■ マランツエレクトロニクス(株)

マランツエレクトロニクス(株)の下面フル3D検査装置『X02WB-350』(写真6)は、脚がついている挿入部品の、噴流ではんだ付けした部分を、上面からではなく下面から立体的に、かつノイズの少ない3D画像で検査することができる専用装置。トレーサビリティを完備しており、位相シフト法を採用。独自技術により、はんだフィレットの体積検査ができる、ディップ検査に特化した製品である。

この他、自動ティーチング機能を搭載し、検査する物の対象に応じた、白色照明とUV照明を切り替えながらの検査が可能なUVコーティング剤自動検査装置『V22XUV-350L』、イオナイザー搭載し基板の異物を確実に除去する基板表面異物除去装置『S-BC HYPER』を展示している。

写真6 下面フル3D検査装置『XO2WB-350』

 

■ メイショウ(株)

メイショウ(株)は、表面実装のプラットフォーム型リワーク装置『MS9000SE』、BGAのリボール装置『リボコン RBC Series』を展示。

EVに関する技術の進展などによって、リード部品からバンプ部品に切り替わっている。加えて、折からの半導体不足で、国内では使える部品は再利用するという風潮が高まっており、リユース、リサイクル需要が増えているという。

リワーク装置『MS9000SE』(写真7左)は自社開発のITTSⅡ(自動温度追尾システム)により、部品取り外し作業を行いながら同時に基板の温度プロファイルの取得が可能。推奨温度プロファイルを入力するだけで面倒なプロファイル作成が15分ほどで完成し、作業時間の短縮に貢献する。リボール装置『リボコン RBC Series』(写真7右)は部品実装前のはんだペースト印刷もリワーク時の部品再生も1台で簡単に行える製品で、ワンタッチ位置決め機構や便利な各種専用ツールの標準装備など、多くの特徴を有している。

写真7 『MS9000SE』と『リボコン RBC Series』

 

■ (株)レクザム

(株)レクザムの基板コーティング装置『Pegasus-600I』(写真8)は、インライン生産に最適なハイエンドタイプの製品。

実装基板の保護コーティングについては、その塗布をまだ手作業で行っているところも多いそうであるが、健康被害が懸念されることから機械化に関する問い合わせが増えているという。本製品は、広範囲塗布用のフィルムコートノズルと、ピンポイントでの塗布に適したニードルノズルの2つを搭載し、最適な塗布作業を高速に実現。またカメラを内蔵しており、塗布後検査での塗布不良の検出、基板画像を見ての簡単ティーチングが可能である。

この他、基板画像を見ながら直感的な印字位置設定が可能な基板レーザマーキング装置『Watson QR-800』も展示している。

写真8 基板コーティング装置『Pegasus-600I』

 

興味をもたれたらぜひご予約のうえ、実際にその特徴を試していただきたい。

予約フォームは「MUSUBI」のホームページ内にある。

https://musubi-japan.org/satellitelabo-west/

予約申請後、各メーカー担当者が対応する。

 

5. 今後の展望

この大阪のラボの稼働率次第では今後、九州、東北などでも開所していきたいという。現在は7社の参加であるが、参加企業が増えていけば、このラボ内で、実装の後工程プロセスを一連のものとして、より具体的に、イメージしてもらいやすい形で提案していくことを考えているそうである。

なお、「MUSUBI」は後工程の展示がメインであるが、冒頭にご紹介した展示会では昨年、要望を受け、盛岡での開催の際に前工程を担う、ヤマハ発動機(株)製のマウンタを展示した。

今年もSMTの特設ゾーンを設け、4月11〜12日のGメッセ群馬会場と11月28〜11月29日のグランメッセ熊本会場ではパナソニック コネクト(株)が、7月10〜11日の名古屋市中小企業振興会館会場と、9月18〜19日のビッグパレット福島会場ではヤマハ発動機(株)が製品を紹介するという。

 

本誌では今後も、紹介の場を広げる「MUSUBI」の取り組みに注目していく。

会社名
Gichoビジネスコミュニケーションズ株式会社
所在地