ビジネスコミュニケーションを加速する
BtoB ニュース専門サイト | ビジコムポスト

スペシャルインタビュー
2022.06.10
IoTを簡単/高品質に実現できる 省電力マルチホップ無線通信技術
〜センシングソリューションを含めた提供で事業展開〜
ソナス株式会社
代表取締役/CEO 大原 壮太郎 氏  取締役/CTO 鈴木 誠 氏

■『UNISONet』のアプリケーションや導入事例についてお聞かせください

 

鈴木 : 現状では、センシングソリューションを含めた提供として、3つの展開を行っています。

1つ目は、『UNISONet』に加速度センサを搭載し、デバイスとして提供する加速度センシングシステム『sonas xシリーズ』になります(写真1)。高精度センサおよび大型バッテリが搭載可能な『sonas x01』と、コンパクトさを追求した『sonas xs01』の2機種を用意しています。特徴としては。①センサノード間でのサンプリングタイミングのμ秒レベルの同期、②高精度加速度センサによる計測、③ロスのないデータ収集、などが挙げられ、有線と同等の高品質な加速度センシングを無線で実現します。

写真1 加速度センシングシステム『sonas xシリーズ』

 

2つ目は、現場での測定を支援するソフトウエアの提供になります。これは、『sonas xシリーズ』を容易に使用して頂くためにWindowsのアプリケーションを提供しており、測定の開始と終了だけでなく、ネットワークが正確に組めているかやSDカードにしっかり保存できているかの確認、取得したデータの可視化や分析などの機能が利用できるようになっています。

3つ目は、遠方の現場での測定について、その場に留まって測定するわけにもいきませんので、オフィスに帰って見られるようにクラウドアプリケーションの提供を行っており、こちらもWindowsのアプリケーションと同様の機能が使えるようになっています。

これら3つのセンシングソリューションは、一部の組み立て作業などを除き基本的に社内でデザインし、作成しています。

導入事例として、三井住友建設様からの依頼で、長崎県の端島(通称、軍艦島)に導入した例が挙げられます(写真2)。倒壊寸前の建物にセンサを設置し、実際に倒壊する時の挙動や倒壊に至るまでの構造特性の変遷をモニタリングできれば、建築/土木の分野に大きな貢献となります。

写真2 軍艦島での導入事例

 

例えば、都内の区役所等の重要な建築物にも同じようにセンサを設置して、地震が発生した時に、迅速に建物の損傷判定を行うような判断基準の確立が期待されています。

また、橋梁のモニタリングに使われるケースもあります(写真3)。特に国内では高度経済成長期に建設された橋梁の老朽化が問題になっており、こうした取り組みは橋梁点検作業のコスト削減に貢献することが期待されています。その他にも、エネルギー関連施設や工場などの老朽化をモニタリングするために使われるケースも増えてきています。

写真3 新那珂川大橋(茨城県)での利用事例(左)橋梁全景、(右)センサが設置されている様子

 

■今後の展開についてお聞かせください。

 

大原 : 今までは、加速度センサを使用したアプリケーションがメインになっていましたが、実は加速度センサ以外にも温湿度センサや照度センサでの実績もあります。基本的に『UNISONet』は、アプリケーションを選ばない無線通信技術なので、それが1つの強みでもあり、今はあらゆる用途で試して頂けるような基板技術およびサービスの開発を進めています。

それは、アプリケーションを簡単に実装可能で、色々なセンサを搭載できる状態から、クラウドまで一気通貫でIoTのシステムを短期間で構築頂けるものを目指しています。この開発の背景には、IoTをみなさんに使って頂きたいという想いが込められており、本年度内には発表できる予定です。

来年度からはこのサービスを柱に事業を展開していきます。『UNISONet』のユーザーを増やすとともに、アライアンスを組成することで、一緒にIoT市場を盛り上げながら、次のステップとして無線単体での提供を行っていきます。

そして、来年度には海外にも展開し、今まで実現された例の少ない、日本の無線規格の世界標準化を目指していきたいと考えています。

大原 : 今までは、加速度センサを使用したアプリケーションがメインになっていましたが、実は加速度センサ以外にも温湿度センサや照度センサでの実績もあります。基本的に『UNISONet』は、アプリケーションを選ばない無線通信技術なので、それが1つの強みでもあり、今はあらゆる用途で試して頂けるような基板技術およびサービスの開発を進めています。

それは、アプリケーションを簡単に実装可能で、色々なセンサを搭載できる状態から、クラウドまで一気通貫でIoTのシステムを短期間で構築頂けるものを目指しています。この開発の背景には、IoTをみなさんに使って頂きたいという想いが込められており、本年度内には発表できる予定です。

来年度からはこのサービスを柱に事業を展開していきます。『UNISONet』のユーザーを増やすとともに、アライアンスを組成することで、一緒にIoT市場を盛り上げながら、次のステップとして無線単体での提供を行っていきます。

そして、来年度には海外にも展開し、今まで実現された例の少ない、日本の無線規格の世界標準化を目指していきたいと考えています。

 

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

会社名
ソナス株式会社
所在地
東京都文京区