東京大学発のベンチャー企業であるソナス株式会社。大学所属時に開発したIoT向けの無線通信技術をコアに、IoT市場の活性化を目指していく同社の概要と事業展開、技術やアプリケーションなどについて、代表取締役/CEO 大原 壮太郎 氏、取締役/CTO 鈴木 誠 氏のお二人にお話を伺った。
■御社を設立した経緯などについてお聞かせください
大原 : 私は、2010年に東京大学大学院の修士課程を修了し、大手電機メーカーに就職しました。何年か仕事をしていく中で、自分の次のステップについて考える時期があり、社内で新たなことにチャレンジしていくのか、それとも転職をするのかなど色々と悩んだ末に、起業を志すようになり、2015年7月に退社した後、同年11月に当社を設立しました。
ただ、起業を決意した当初の事業については、設立してすぐに上手く行かない状態になり、一旦別のベンチャー企業で経験を積んでいこうと思い、就職先を探していました。
鈴木は、大学で同じ研究室に在籍し、彼が先輩で直接指導を受けていました。卒業してからも定期的に会っており、鈴木は当時も、そのまま研究室に残り、助教を務めていました。
偶々、就職先を探しているタイミングで会った時に、鈴木もこれからのキャリアや、当時研究開発していた無線通信技術の活用法などについて悩んでいる状況でした。色々話していく中で、「一緒にやらないか」という話しになり、彼が研究開発していた無線通信技術を「ソナスのコア技術として事業を成功させよう」と意気投合しました。
2016年1月に一度大学に戻り、1年3ヵ月ほどお世話になりました。その期間、この無線通信技術のレベルアップを図り、2017年4月から研究開発した無線通信技術をコアに当社の営業がスタートしています。
社名のソナスは“礎を成す”という言葉に由来しており、「社会を支える基盤のような存在になりたい」という想いから名付けました。起業を決意した事業と現状の事業は、まったく違う分野になりますが、根本にある想いは変わりませんので、社名は変更しませんでした。
ホームページなどの会社案内で、設立から実際の営業開始まで2年程期間が空いているのは、このような経緯が理由になっています。
■御社の事業展開などについてお聞かせください。
大原 : 先程も少しお話しましたが、当社の事業のコアとなるのは、元々大学で研究開発を行っていた無線通信技術で、この技術を使った応用も検討していました。その中で、国のプロジェクトである「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の社会インフラ維持管理のプロジェクトに携わり、センサネットワークといったIoTで橋梁に代表されるようなインフラの維持管理を目指す研究を行っていました。
社会インフラ維持管理には確かな需要があること、また本コア技術との相性が良いことから、当社もまずは土木や建築をターゲットに、事業をスタートさせています。ただ、我々の事業が目指すのは、この無線通信技術を多くの方々に使って頂き多様な業界での実用化に繋げるということです。そのため、現在は適用産業領域の拡大に注力しています。
我々の認識では、IoTが非常に注目されバズワード化している一方で、実際に様々な産業分野を見渡した時、IoTの恩恵にあずかっている分野はまだ極めて少ないです。その根本的な原因は、「無線通信の使用に専門性が必要となる」「要件にあった規格を選択することが困難」など無線通信の部分がボトルネックになっていると考えており、このボトルネックを解消できる可能性が当社の技術にはあります。
そういった事から、この無線通信技術を世界に発信し、多くの方々に使って頂くことで、IoTの恩恵をみなさんが受けられるような世界の実現を目標にしています。
- 会社名
- ソナス株式会社
- 所在地
- 東京都文京区
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