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スペシャルインタビュー
2022.01.15
発泡スチロールのメリットや 可能性を追求した事業展開
〜色々なアイデアを提案しながら幅広い業界に対応〜
第一フォーム株式会社
代表取締役 澁谷 正明 氏

発泡スチロールの特殊加工や試作品製作などで、事業を展開する第一フォーム株式会社。加工素材として、様々な可能性を秘めた発泡スチロールを広くアピールするため、オリジナルブランドを立ち上げて色々なアイデアを提案する同社の概要と加工技術、またオリジナルブランドの概要などについて、代表取締役 澁谷 正明 氏にお話を伺った。

 

■御社の概要についてお聞かせ下さい

 

澁谷 : 当社は、発泡スチロールの特殊加工や試作品製作などを柱として、1986年に私の父が創業させた会社です。元々父は、以前も発泡スチロール製品の製造を行う会社を経営しており、魚を入れておく「魚箱」や、家電/PC用の「梱包材」などに使われる発泡スチロールの大量生産をメインにしていました。一時期は需要も結構あったのですが、徐々に需要が減ってきたため経営が厳しくなり、一度会社を整理しています。そして、再起を図るために発泡スチロールの大量生産ではなく、特殊加工や試作品製作などに特化し、再スタートを切ったのが当社になります。

また、発泡スチロールの加工に使用する加工機についても、自社で開発を行いました。当初は、父が設計から開発まですべて行っていましたが、私の兄が機械系に強く、会社を手伝うようになってからは、加工部門と機械部門に分かれて、兄が機械部門をサポートするようになっていきました。

その後、機械部門で開発された加工機を使いたいという工場が増えてきたので、加工機の製作/販売を目的として1991年に機械部門を独立させ、テクノファースト株式会社を設立しています。そして、2003年には私が当社の社長に就任し、兄はテクノファースト株式会社の社長に就任し、父は両社の会長に就任しています。私が当社を任されるようになってからは、それまで主流となっていた電機/自動車/梱包業界などの市場はキープしつつ、ディスプレイや展示業界などに参入し、メディアも利用させて頂きながら新たな販路拡大を行っています。

また、2013 年にはオリジナルブランドとなる『Happo+(ハポタス)』を発表し、発泡スチロール素材の可能性を追求したビジネス展開を進めています。特に、オブジェや展示品などは、発泡スチロール素材をベースに作れるということがあまり知られていないようなので、そういったことを周知していく活動に力を入れています。

 

■御社の発泡スチロール加工についてお聞かせ下さい

 

澁谷 : 当社の発泡スチロール加工は、まず図面の作成から始まり、お客様に用意して頂くケースと簡単な図面であれば当社で作成するケースの2つのパターンがあります。その後の手順は、2つのパターンとも一緒で、図面データを当社の加工機に取り込み、ステンレス素材等の熱線により、図面通りのアウトラインに沿って加工が行われます(写真1)。

写真1 図面データを取り込んだCAD画面と加工状況

 

この加工方法は、熱線加工と呼ばれており、平面形状に関しての加工には色々と対応でき、丸/四角/三角形などの図形だけでなく、文字なども加工することが可能です(写真2)。しかし、人の顔のような3次元曲面形状の加工には対応できず、金型で抜かれた感じをイメージして頂くと分かりやすいと思います(写真3)。また熱線加工は、金型レスで1個から対応できることも特徴になっています。

 

写真2 加工機で作成した発泡スチロールの表札

写真3 加工後の押し出した状況

会社名
第一フォーム株式会社
所在地
横浜市都筑区