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スペシャルインタビュー
2022.07.12
画像認識と自動認識の技術を融合させて新たなサービスを提供
〜製造現場の効率化や品質保証に貢献する取り組みを推進〜
株式会社 マイクロ・テクニカ
代表取締役社長 葛生 仁 氏

画像処理メーカーとして、印刷業界や食品/製薬業界などでビジネスを展開する株式会社マイクロ・テクニカ。今回は、3つ目の柱としてビジネスを展開する物流業界にスポットを当て、同社の概要や物流業界向けの主力製品などについて、代表取締役社長 葛生 仁 氏にお話しを伺った。

 

■御社の沿革と事業内容についてお聞かせください

 

葛生 : 当社は、現会長の土屋が1981年に設立し、今年で41年目を迎える画像処理メーカーです。会長は元々コンピュータが好きで、コンピュータ関係に携わる仕事を始めたいと起業しており、当初は民生品に近い製品に使用する基板の開発とOEM販売を行っていました。また、海底で使用される光ファイバ基板の開発とOEM販売なども行っていました。

そして、OEMで開発を重ねていきながら、1983年には長野事業所を開設するとともに、当社のオリジナル製品となる“静止画像処理装置”を開発し、販売を開始しました。

この装置は、製造ラインなどで実施している目視による外観検査工程の補助を目的に、カメラで検査対象部を撮像し、拡大してモニタに表示する装置で、当時は画像処理ロジックの独自開発が難しく良否判定を行わず表示だけを行う装置でした。シンプルな製品ではありましたが、その後この装置をベースに、FA関連業界に向けて自動検査機能を有した画像処理装置の開発と販売を行っていきました。

1989年には鶴ヶ島事業所を開設し、1990年頃には印刷業界に参入していきました。印刷業界では、主に画像処理装置を使った文字検査やバーコード検査を行っていき、現在も事業の柱の1つになっています。それから、1993年には栃木県小山市に北関東事業所を開設し、食品/製薬業界に参入しています。食品/製薬業界では、印刷業界で培った技術を応用し、品質管理に必要な様々な目視検査の自動化を展開していき、こちらも印刷業界と同様に現在も事業の柱になっています。そして、従業員も徐々に増えていき、本社スペースも手狭になってきたため、1995年には当時の所在地から徒歩で数分の、同じ豊島区池袋の現所在地に本社を移転しています。さらに、製薬業界に参入したことで、製薬メーカーは関西圏に本社が多く集っていることもあり、1998年に製薬関連事業の専門部署として大阪事業所を開設しています。

このように、印刷業界と食品/製薬業界を中心にビジネスを展開する中で、市場になっていたのが文字検査やバーコード検査でしたが、次のステップとして新たな市場を模索するようになり、2008年に3次元画像処理ソリューション分野に参入しています。主に物流業界をターゲットとしたビジネスを展開し、これが3つ目の事業の柱になっています。

この3次元画像処理ソリューションの中心となるが、物流業界向けロボット自動ピックングシステム『ロボットビジョン』であり、ばら積みピッキングやデパレタイジンズの自動化に大きく貢献しています。また、最近では『ロボットビジョン』に関連する新製品として、監視カメラの画像を活用したFA業界向け検査/監視システム『ラインウォッチャー』をリリースしています。当社では、今ご説明した3つの柱で事業を展開していく中で、ハードウエアやソフトウエアの要素技術開発からシステム設計/製造まで、社内で一貫して行える環境を整えており、これが当社の大きな強みにもなっています。

会社名
株式会社 マイクロ・テクニカ
所在地
東京都豊島区