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スペシャルインタビュー
2023.01.15
独自のビジョンシステムを採用したロボットシステムを提案
〜高い技術力と豊富な経験値を活かし自動化/省人化のニーズに対応〜
株式会社 トランセンド
取締役最高技術責任者 大野 慶 氏

■御社のロボット事業を展開している分野と取り組みなどについてお聞かせください

 

大野 : 当社では、主に三品産業と呼ばれる分野をターゲットに展開しており、その中でも特に食品関連がメインになっています。これはこの業界にはまだまだ新しい自動化のニーズがあるということが大きな理由です。もちろん、その他の産業分野においても、お話をいただければ対応は可能で、自動車関連や工業製品向け自動化システムの実績も多々あります。

我々のビジネスの進め方として、まず顧客が抱えている課題などをヒアリングし、概略構想を立てていくわけですが、ここが非常に重要で、如何にお客様の要求に合致したベストな構想を提案できるかが1つ大きなポイントになってきます。会社全体としての技術力と個々のエンジニアがもつ能力が大きく影響しますが、今まで培ってきた経験と知見を駆使し、他社がちょっと真似できないようなソリューションを提案することが、当社の最大のアピールポイントです。

例えば、自動車や半導体、電子/電気部品などは、以前からロボットなどを活用した生産技術がある程度確立していて、ユーザー側の要求仕様も明確なのですが、食品や化粧品関連などでは、そこまで明確な要求仕様がでないことが多いため、こちらが提案する構想次第でシステムの出来不出来が大きく違ってきます。現在の技術ではどうしても人海戦術に頼らざるを得ない部分もあり、人と機械のバランスという微妙な領域を構想しなければいけない点、さらに今も続いているコロナ禍により人手をなかなか集め難い状況で、とにかく人をかけない完全な自動化といったお話もなかにはありますが、そこに生じるコストも良く考慮したうえで、先程のベストなソリューションの提案にもっていくことに全力を尽くしており、それを実現していくことを強く意識して取り組んでいます。

もちろん、スムーズに開発が進まないケースもあり、様々な課題をクリアしていく中で色々な技術を駆使し、新しいことにも積極的にチャレンジしながらお客様に満足していただけるシステムづくりに繋げています。

また、本業とは違いますが、当社が入居しているSICでは、「SIer養成講座」というプログラムを定期的に開催しており、我々も講師という立場でそのプログラムのお手伝いをさせていただいています。今まで培ってきた技術/経験/知見を活かし、将来さらに需要が増すであろうSIerの育成に少しでも貢献できればと思って取り組んでいます。

 

■今後の展開についてお聞かせください

 

大野 : すでに世間でもよく言われていることですが、日本の労働人口というのは相当な減少傾向にあり、今までと同じようなことをやっていたのでは国全体としての生産能力が下がっていく一方になります。将来においても、日本が世界水準の生産能力を維持していくためには、やはり自動化や省人化といった取り組みが必須であると考えます。

そのため、食品/化粧品分野を中心に、今まで自動化や省人化などに取り組み切れていなかった業界に対し、我々の自動化/省人化ソリューションを提案し続けることが、結果的に顧客のメリットにもつながると思いますし、我々もビジネスとして展開できるため、それが一番のWin-Winであると考えています。

単調な自動化/省人化システムではなく、我々の特徴である技術力や経験値を活かせるよう、それぞれの案件に対しオリジナリティをもって取り組んでいます。

そのような中で、ありがたいことに既存の顧客からも「次はあれやってみたい、これやってみたい」など、色々とお話をいただくことが多いです。今後も、トランセンドとしてだけでなく、JETや永進テクノとも連携しながら自動化ニーズに答えていきたいと考えており、またさらに多くのニーズに応えられるよう、技術面の成長と合わせてリソースの拡充なども図っていきたいと考えています。

さすがに我々の仕事はちょっと自動化できそうにないですしね。

 

本日はお忙しい中ありがとうございました。

会社名
株式会社 トランセンド
所在地
相模原市緑区