ビジネスコミュニケーションを加速する
BtoB ニュース専門サイト | ビジコムポスト

スペシャルインタビュー
2023.01.15
独自のビジョンシステムを採用したロボットシステムを提案
〜高い技術力と豊富な経験値を活かし自動化/省人化のニーズに対応〜
株式会社 トランセンド
取締役最高技術責任者 大野 慶 氏

ロボットSIerとして、エンドユーザーの様々な自動化/省人化へのニーズに対応している株式会社 トランセンド。今回は、同社を設立された経緯や概要と、メインとなるロボット事業の取り組みなどについて、取締役最高技術責任者 大野 慶 氏にお話を伺った。

 

■御社を設立された経緯と概要などについてお聞かせください

 

大野 : 当社は、同じ相模原市に拠点を置くJET 株式会社(以下、JET)と永進テクノ 株式会社(以下、永進テクノ)の共同出資で、2016年1月に設立された会社です。

JETは元々機械加工を専門に行っていた会社でしたが、数年前からロボットインテグレーションビジネスに取り組んでおり、永進テクノは大手重工メーカー向けの工場設備などを事業の柱にしていましたが、同じようにロボットSIer的なビジネスに取り組み始めていました。JETはどちらかというと精密なものを得意とし、永進テクノは大型の設備系を得意としていました。

その両社が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」での協業をきっかけに、両社のメリットを活かしたロボットSIerの会社として立ち上げられたのが当社になります。設立した当初は、JETと永進テクノの二社により出資比率も50%ずつ、完全に対等な関係からスタートした会社です。

実は、私自身はその当時、自動化設備を製作する別会社でエンジニアとして在籍していたのですが、両社の社長との縁もあり取締役最高技術責任者という形で参画させていただいた次第です。そして、JETの社長である遠藤が兼務する形で当社の代表取締役を務め、現在は私もJETの取締役最高技術責任者を兼務しています。どちらの会社においても、今はエンジニアリングチームをまとめる立場ということになりますね。

このような経緯からトランセンドが設立され、拠点として「さがみはら産業創造センター(以下、SIC)」内にオフィスを設置しています。最近では、SICに自動化相談に来られたエンドユーザーの方々に対し、応対するインテグレータの1社として、当社を紹介していただくことも多くなりました。

これは、従来の当社顧客に限らず、SICを通し様々な地域のユーザーが抱えている自動化/省人化の課題にも取り組むことで、より視野を拡げることにも繋がっています。

また、JETや永進テクノで受注した案件についても、当社のエンジニアが設計を担当するケースもあります。基本的には、お客様のニーズに応じた設計/開発を進め、場合によっては組み立て/施工/メンテナンスまで、一貫したサポートを提供しています。ですので、従来からの設備製作会社というよりは、自動化/省人化のためのコア技術を活かし、コンサルティング要素も含んだSIer事業と言えるのかと思います。

ここで、当社が一般的なSIerとちょっと違うのは、独自のビジョンシステムを自社で開発したり、ユーザーの要求によっては専用ロボットアームの設計/開発を行ったり、またそれらを組み合せ、よりユーザーニーズに合致したシステムを構築することができる技術力を有していることです(写真1)。これが我々の強みでもあり、この強みを活かしたロボットビジネスをより進化発展させていきたいと考えています。

写真1 ピッキング搬送システムに搭載されたビジョンシステム画面の一例

会社名
株式会社 トランセンド
所在地
相模原市緑区