機能性フィルムメーカーとして事業を展開する、株式会社コスモテック。大手メーカーとは異なるビジネスモデルで差別化を図り、独自のコア技術を活かしてユーザーの抱える問題に向き合っていく、同社の概要や技術、事業展開などについて、代表取締役社長 高見澤 友伸 氏にお話を伺った。
■御社の概要についてお聞かせください
高見澤 : 当社は、1989年11月に東京都立川市で設立し、ちょうど今年の11月(2018年11月)で30周年を迎えています。創業者は私の父で、大学に在籍していた時に高分子を専攻しており、卒業後はその知識を活かせる粘着テープ関連の大手メーカーに就職し、その後も同じ業界を3社ほど転職したのちに独立して当社を立ち上げています。
設立当時は、父と母とそれからもう1人の3人でスタートし、基本的には一貫して、粘着テープなどの機能性フィルムを開発/製造するメーカーとして事業展開しています。その後、社長である父の人脈から大手電機メーカーの液晶事業に携わることになり、液晶産業の成長とともに当社も成長していきました。
ただ、ご存知の通り日本の液晶産業は、急激に下降傾向へと転じ、事業の見直しを図る時期もありました。そして、液晶産業の強いアジア圏に視野を向け、引き続きビジネスを展開しています。また、日本国内においても、活気ある魅力溢れる市場が色々とあるので、そこに当社のコアとなる機能性フィルムの開発/製造に関し、様々なニーズに合わせて提案するビジネスを行っています。
当社の活動拠点としては、本社に営業/開発部門と製造部門があり、国内はこの本社の1個所となります。海外は、中国の蘇州に工場があり、そこには営業部門もありますが基本的には製造工場になっています。それから、台湾にも営業の拠点があり、現状はこの体制で展開しています。
私自身は、2003年に入社し、それまでは製造業とまったく違う業種の会社に勤めていました。そのため、入社後はまずものづくりの現場となる製造から学んでいき、それから開発に関する技術を学び、営業と経理などを経て、2008年から社長職に就き、父は会長職に就いています。
そして現在では、お客様のニーズに合わせた研究開発や試作品などを含め、高分子技術を活かした原反フィルムの製造/販売、また後工程となる加工技術を活かした製品の製造/販売まで、これらの複合技術により一貫した体制で対応しており、特にニッチな市場にスポットを当てて取り組んでいます。
■御社のコア技術となる高分子技術と加工技術についてお聞かせください
高見澤:まずは高分子技術についてですが、大きなポイントとしては粘着剤などの高分子材料の配合と塗布になります。
粘着テープは、単純にフィルムの上に粘着剤を薄く塗っていくことでつくられますが、性能を左右するのはフィルムの素材だけでなく、多くはその素材に何を使って、どれくらい混ぜるかが重要になります。この配合により、例えば付箋紙などの貼って剥がせるようなものや、ベトベト感のあるセロハンテープ、それから紫外線を当てると粘着力がなくなる粘着テープなど、色々な性能をもたせることができます。
また、配合された粘着剤を塗布する技術も重要になってきます。当社では、コーティングだけでなくスプレーや印刷など、色々な塗布についても提案することができます。
これら高分子技術を活かして、現状では粘着テープの開発や試作品の製作を本社内で行っています(写真1、2、3)。
次に加工技術についてですが、こちらはコーティングや印刷などの技術から、さらに大型から小型まで対応した抜き加工技術や、厚手/薄手/複数層に対応可能なラミネート技術があります。お客様のニーズにより、色々な加工製品を提案することができ、加工に関しては本社内で行うこともできますし、また中国の工場で大規模に行っています。
- 会社名
- 株式会社 コスモテック
- 所在地
- 東京都立川市
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