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スペシャルインタビュー
2022.07.01
様々な現場のニーズを形にしたオリジナル製品を開発
〜ファブレスメーカーの強みを活かしたビジネス展開〜
株式会社 トゥーワン
代表取締役 堀尾 順一 氏

■御社のオリジナル製品についてお聞かせください

 

堀尾 : 当社が、最初に自社ブランドとして提供したのは、工場内や事務所などで単独作業者の緊急事態を知らせる携帯型の無線機でした。この製品は、ボタンを押して他の人に異常を知られる仕組みでしたが、急病などで意識を失うケースではボタンを押せないので改良を行い、のちに人の転倒を角度だけで感知する倒れセンサを搭載したモデルを開発しています。

最初に開発したボタンを押すタイプのモデルは、あまり売れませんでしたが、倒れセンサを搭載したモデルは、当社の経営を支えるヒット製品になりました。その後、他社も同様な製品を市場に投入するようになり、当社としても諸事情から現在はそれほど力を入れていない状況です。

ただ、この製品で培った無線技術は、次に開発したワイヤレス自動音声呼び出しシステム『チョットきてコール』に活かされています(写真1)。この製品は、ホームセンターやドラッグストアなどでお客様が店員さんを素早く呼び出すためのシステムになります。既存の放送設備を利用し、店内や構内での音声呼し出しや定時放送などに活用できます。また、防犯装置との連動も可能で、無線式のため簡単な工事ですぐに利用できます。

写真1 ワイヤレス自動音声呼び出しシステム『チョットきてコール』

 

主な特徴としては、①特定小電力無線を使用するため、配線/免許不要、②約100mまで通信可能(環境により異なる)、③送信機は最大99台まで接続可能、④マイクミキサー標準装備、⑤電池残量のお知らせ(受信機/送信機)、⑥タイマー設定により最大5種類の定期放送が可能、⑦SDカードを差し替えるだけでメッセージ変更が可能、⑧受信機は8chの優先接続入力が可能、などが挙げられます。

この製品も、国内全域の様々な店舗に導入いただいており、当社のヒット製品になっています。

 

それから、大量万引きを防止する製品として、重量検知型の大量盗難防止システム『減るとコール』を開発しています(写真2)。この製品は、センサで商品の重量の変化を検知し、大量盗難を未然に防ぐ防犯システムで、店内放送などとの連動により、効果的な防犯対策が可能です。また、在庫管理にも活用できるので、補充タイミングを逃しません。

写真2 大量盗難防止システム『減るとコール』

 

主な特徴としては、①音声呼び出しシステム『チョットきてコール』との連動が可能、②売り場の変化をシグナル点灯/店内放送で確認、警備巡回放送/バックヤード呼び出しが可能、③商品の重量や反応検知時間/重量、商品補充重量など、リモコンで簡単設定、④専用の棚板とセンサのみの設置で大量の商品監視が可能、などが挙げられます。

 

同じく万引き防止の製品として、新たに防犯電子ミラー『ミテマス』も開発しています。この製品は、タブレット内蔵カメラでのリアルタイム撮影やリアルタイム出力が可能な防犯システムになります(写真3)。監視映像をその場で映すことで犯罪抑止につなげられ、動体検知機能でテロップ表示が可能です。

写真3 防犯電子ミラー『ミテマス』

 

主な特徴としては、①動体検知機能で人の動きに反応し、リアルタイム撮影/出力が可能、②長寿命の産業用タブレットを採用し、本体内蔵SDカードに自動保存/再生、③スケジュール機能により無駄なく録画可能、④録画ファイルを転送することで長時間録画が可能(オプション)、などが挙げられます。

 

さらに、工場や店舗での定期放送や従業員の呼び出し機能を装備した放送システム『お手軽放送室』といった製品も開発しています(写真4)。この製品は、標準装備されたBGMを活用することで、月々のランニングコストをカットし、従業員呼び出しシステムとの併用により、店内業務の効率化を実現します。

写真4 放送システム『お手軽放送室』

 

主な特徴としては、①音声カード内のBGM/CMデータを自動再生、②受信範囲内であればリモコン操作が可能、③設置型送信機は31種類を用意し、売り場の状況に適した設置が可能(オプション)、などが挙げられます。

これらオリジナル製品のネーミングは、すべて社内で選定をおこなっており、ユーモワのある分かりやすいものになっています。

会社名
株式会社 トゥーワン
所在地
名古屋市中区