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スペシャルインタビュー
2022.12.15
様々なニーズにマッチするカスタマイズでものづくり開発を支援
〜企画からサポートに至るまでワンストップでコーディネート〜
株式会社 F-Design
代表取締役 藤本 恵介 氏

自動車関連の開発支援からスタートし、最近では医療機器/自動化設備/アミューズメントなどの幅広い分野で活躍する株式会社 F-Design。今回は、同社の概要や最近力を入れているロボット開発事業などについて、代表取締役 藤本 恵介 氏にお話を伺った。

 

■御社を設立された経緯と概要などについてお聞かせください

 

藤本 : 私自身、今から30年ほど前の学生の頃から自動車に興味があり、運転するのもエンジンや部品を付け替えたりすることも好きで、修理やメンテナンスなどもほとんど自分で行っていました。これが、ものづくりの業界に足を踏み入れたきっかけになっていると思っています。

大学も工学部機械工学科に在籍し、20歳の頃には自動車好きを活かせるガソリンスタンドでアルバイトをしていましたが、当時はガソリンスタンドも全盛期で、私のいた大手ガソリンスタンドの店舗ではアルバイトも100人ほどが交代で勤務していました。その中で、私はどんどんポジションを上げていき、アルバイトの中でトップになった時には名刺を用意していただき、親会社の大手石油メーカーに提案書なども書かせていただけるような立場になっていました。

この時に、仕事の面白さを知り、初めて起業したいと思うようになった時期でもありました。自分の中では、10年ほど社会で経験を積んで、32歳の頃に独立を目指したいと考えを巡らせていました。ただ、具体的なことは何も考えておらず、好きな自動車に関わっていたいという思いだけがありました。

そして、大学を卒業後には希望していた自動車関連の仕事に就き、そこでは量産車両やレーシングカーの設計など、自動車のエンジンに関するCAD設計に携わり、色々な経験を積んでいきました。そのような中で、やはり頭のどこかに“32歳で独立”という考えが残っていたのでしょう、そのタイミングで会社を辞めて独立の道を選びました。

ただ独立はしましたが、以前の会社から自動車エンジンのCAD設計に関する仕事などをいただけるような関係を築いていました。そして、2006年11月に法人化し、今はちょうど16期目が終わったところです。これが当社を設立した経緯で、社名の“F-Design” は、未来(Future)を構想(Design)するといった大きな夢を描いて付けています。

起業した当初は一人でスタートし、1年間位は順調でしたが、ある時に先々の仕事がないことに気づき、営業活動を行おうと考えました。しかし、営業経験のない私にとってそれは非常に大変なことでした。色々と失敗を重ね辿り着いたのは、セミナーなどへの参加でした。

特に業界は問わず、様々な技術関連のセミナーに参加し、その後の懇親会で人脈をつくりながらネットワークを広げていきました。そこからビジネスに繋げていき、現在もそのやり方を行っており、そのため今でも当社には、営業という部門は存在していません。

また、実は法人化したのも、一人で始めた会社なので個人事業と変わらず、個人事業では取り引きができないお客様もいたので、法人化を決めました。さらに、法人化したので従業員の募集を掛けていき、未経験者ではありましたがエンジニアとして2名ほど採用し、教育していきながら会社を軌道に乗せていきました。

そして、2008年頃までは自動車関連の受託開発をメインに事業を展開していましたが、リーマンショックの影響で受注が急に落ち込んでいくようになりました。しかし、運良くそのような状況から数ヵ月で受注が戻り始めてきたので、大事に至らなくて良かったのですが、その当時は自動車業界が非常に大変な時期で、私たちが手掛けていた仕事も中国に流れていきました。事態が終息したのちに、再度日本でその仕事をやろうとしても、中国での価格に合わせざるを得ないような状況で、その仕事はもう受けれないと思いました。

ただ、自動車関連の事業を無くしたくはないと思っていたので、今までのネットワークを活かして自動車関連だけでなく、医療機器/自動化設備/アミューズメントなど、色々な業種の仕事の幅を広げていきました。自動車関連の仕事で培われたノウハウは、基本的にどの業種にも応用できたので、これが現在に繋がっています。

また、少しずつ従業員を増やしていき、2010年4月にはさがみはら産業創造センター(SIC)に事務所を移転しています。そして、起業から10年経った2014年8月に、相模原市の方からロボット事業への参入を進められ、本格的なロボット開発事業をスタートさせています。

そのような中で、当社の最大の特徴は企画からサポートに至るまで一貫したものづくり支援が可能な受託開発であり、我々だけで対応できないケースでも協力会社と連携し、短納期/高品質なものづくりを提案する会社として成長してきました。

この受託開発をメインに、最近はロボット開発事業にも力を入れている状況です。

会社名
株式会社 F-Design
所在地
相模原市緑区